
パソコンの液晶モニターって色々あるけど、イラスト用ってどれがいいんだ……
事務作業するだけならあまりこだわる必要がないモニターですが、イラスト制作やデザインなどを行うクリエイターなら注意して選ばなければなりません。
そこで本記事では、モニターを選ぶ時に重要な要素の解説や、イラスト制作向けモニターのおすすめ紹介をしていきます。
モニター選びの基準をしっかりおさえて、自分にマッチするモニターを見つけましょう。
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イラスト制作向けモニターの選び方
モニター選びをする時に見ておきたい項目を6つ解説します。
- 解像度
- 駆動方式
- 色域
- サイズ
- 光沢
- 入力端子
イラスト制作に適したモニターがどんなものか、ここで確認しておきましょう。
解像度
解像度は画面の表示に使われている画素の密度で、高ければ高いほど画質がなめらかでキレイになります。
その理屈で選ぶなら4K(3840px × 2160px)が理想になるのですが、どうしてもお金がかかってしまうのでフルHD(1920px × 1080px)以上をおすすめとしています。
10万円以下の液タブも主流がフルHDであることからも分かるように、それだけの解像度があれば十分です。
そもそも4KだとPCによっては出力できない可能性もあるため、不安な方はWQHD(2560px × 1440px)ぐらいにとどめておくのが無難でしょう。
駆動方式(パネル)
駆動方式という言葉から難しそうなイメージを持つかもしれませんが、モニターにも種類があるとだけ覚えておけばOKです。
TN方式、VA方式、IPS方式の3種類に大別でき、それぞれ向き・不向きがあります。
TN方式 | VA方式 | IPS方式 | |
---|---|---|---|
視野角 | △ | ◯ | ◎ |
色再現度 | △ | ◯ | ◎ |
応答速度 | ◎ | △ | ◯ |
コントラスト比 | ◯ | ◎ | △ |
価格 | 安い | 普通 | 高い |
向いている用途 | ゲーム(FPS等) | 映像鑑賞 | グラフィック系 |
表を見ると分かる通り、発色を重視するグラフィック系の用途に向いているのはIPS方式のモニターとなります。
どうしてもTN方式やVA方式の安いモニターを選びたくなりますが、買うとしてもサブモニターとしての使用にとどめておいたほうがよいでしょう。

色再現度が悪いと、思い通りの色で塗りづらくなってしまいます
色域
色域は、その機器で表現可能な色の幅になります。
色域にはsRGBやAdobeRGBなどの様々な規格が定められており、それぞれで表現できる色空間(RGB、YMCKなど)の範囲が異なります。

例えばsRGBのカバー率が100%なら、その機器はsRGBで定められている範囲の色をすべて表現できることを意味します
Webで作品の投稿・共有を行うのが目的ならば、広く用いられているsRGBという規格のカバー率が高いモニターを選びましょう。
目安としてはカバー率99~100%のモニターを選びたいところです。
一方で仕事上イラストを印刷して使う場面、つまり最終的に紙に出力するのなら、プリンターの再現可能な色域に合わせられるようにしておく必要があります。
sRGBより広色域なAdobeRGBカバー率ができるだけ高いものを持っておくとよいでしょう。
サイズ
作業効率という点においては、やはりある程度大きいサイズに軍配が上がります。
ペイントソフトの機能を贅沢に展開したり、広いキャンバスでのびのび絵を描いたり、資料を横に並べて描いたりと、できることの幅が増えるのは大きいモニターならでは。
ただし、どのくらいのサイズまで置けるかは事前に確認しておきましょう。
また、モニターとの距離が近くなってしまう場合も大きすぎるモニターは見づらくなるため注意です。
迷ったら23~27インチの範囲から選んでおくのが無難かなと思います。
ただフルHDの場合は27インチだと画面の粗が目立ちやすくなるため、24インチ前後のサイズがおすすめです。
光沢

モニターパネルの反射のしやすさに影響する要素です。
グレア(光沢)とノングレア(非光沢)の2種類があり、前者は見栄えが良いですが反射・映り込みしやすく、後者は見栄えは劣る代わりに反射・映り込みしづらいのが特徴です。
グレアパネルの方が映りがキレイではありますが、長時間の作業でも疲れにくいノングレアのモニターをおすすめします。
入力端子
自分が所持しているパソコンの出力端子に対応したモニターを選びましょう。
相当古いパソコンでない限り、HDMIやDisplayPortに対応しているモニターを選べば大丈夫です。
また、USBでモニターを出力できるパソコンもあるので、もしパソコンの入力端子が足りない・見つからない場合などはそちらに対応しているかも確認してみるとよいでしょう。

ゲーム機もつなげたい人ならHDMIは必須ですね
イラスト用モニターの選び方まとめ
ここまで解説したモニターの選び方をまとめます。
イラスト制作向けのモニターのおすすめ基準は以下の通りです。
- 解像度はフルHD(1920×1280)以上
- モニターの駆動方式はグラフィック向けのIPS or ADS方式
- 色域はWeb向けならsRGBカバー率99~100%、印刷ならAdobeRGBカバー率もできるだけ高いものを
- サイズは置ける程度に大きめがいい(23~27インチが無難)
- 長時間作業向けのアンチグレア(非光沢)がおすすめ
モニターによってはスタンドの有無や目の疲労を抑える機能(フリッカーフリー※、ブルーライトカット)などの特徴があるので、そのあたりも考慮しながら自分に最適な商品を見つけてみて下さい。
※フリッカーフリー……モニターのちらつきを防ぎ目の疲れを軽減させる
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イラスト制作におすすめのモニター
上記の基準を満たしている&発色の良さに定評のあるメーカーをメインにおすすめのモニターをピックアップしました。
比較的安価で買えるものからプロ仕様のものまで幅広く紹介していきますので、ぜひモニター選びの参考にしてみてください。
マウスコンピュータ iiyama ProLite XUB2493HSU-B1

必要最低限のスペックで値段を抑えたい人におすすめ!
価格(Amazon調べ) | 21,529円 |
サイズ | 23インチ |
解像度 | フルHD(1920×1080) |
色域 | 未公表(類似製品調べでsRGB 99%の情報あり) |
駆動方式 | AH-IPS方式※ |
光沢 | アンチグレア(非光沢) |
入力端子 | HDMI / DVI-D / D-Sub端子 |
保証 | メーカー3年間保証 |
特徴 | ブルーライトカット機能 オーバードライブ機能 高可動域スタンド ECOモード機能搭載 |
※AH-IPS方式……従来のIPS方式よりも色再現性・安定性・低消費電力で優れたパネル
>>Amazonで詳細を見るBenQ MOBIUZ ゲーミングモニター EX2510S

お絵かき・ゲーム両方を楽しみたい人におすすめ!
価格(Amazon調べ) | 36,182円 |
サイズ | 24.5インチ |
解像度 | フルHD(1920×1080) |
色域 | sRGB 99% |
駆動方式 | IPS方式 |
光沢 | アンチグレア(非光沢) |
入力端子 | Display Port / HDMI×2 |
保証 | 3年保証(パネル・バックライトは1年) |
特徴 | HDRi技術搭載 2.5Wx2の高音質treVoloスピーカー リフレッシュレート165Hz・応答速度1ms 3種のゲーム向け機能 BenQ独自のアイケア技術 |
EIZO ColorEdge CS2420-Z 24.1インチ

初めてのカラーマネジメントモニターにおすすめ!
価格(Amazon調べ) | 88,818円 |
サイズ | 24.1インチ |
解像度 | WUXGA(1920×1200) |
色域 | AdobeRGB 99% |
駆動方式 | IPS方式 |
光沢 | アンチグレア(非光沢) |
入力端子 | Display Port / HDMI / DVI-D |
保証 | 5年保証・無輝点交換保証(半年以内) |
特徴 | 輝度・色度ムラ補正機能 カラーマネジメントソフト対応 高可動域スタンド USBハブ(USB3.1×4) 10bit入力対応 |
Dell 4K カラーマネジメントモニター 27インチ UP2720Q

本格的な環境を求める人におすすめ!
価格(Amazon調べ) | 217,800円 |
サイズ | 27インチ |
解像度 | 4K(3840×2160) |
色域 | AdobeRGB 100%,DCI-P3 98%,BT.2020 80% |
駆動方式 | IPS方式 |
光沢 | アンチグレア(非光沢) |
入力端子 | Display Port / HDMI×2 / Thunderbolt 3 |
保証 | 3年間無輝点交換保証 |
特徴 | 内蔵キャリブレーション搭載 フード付き USBハブ(USB3.2×4) 高可動域スタンド ちらつき防止(フリッカーフリー) 10bit入力対応 |
※購入の際はパソコンが4Kで出力可能か必ずご確認ください。
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