Huion Kamvas 16(2021) を実機レビュー! ワコムの液タブと比較してみた

イラスト用機材
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※本記事はHuion様から製品の提供を受けてレビューしています

スペックがそこそこ良くて安い液タブを見かけるけど、これって買って大丈夫なの?

最近では、3~4万円と低価格な割に優秀な性能を持った液タブを多く見かけるようになりました。

僕はワコムのCintiq 16 FHDを使い始めて2年になるのですが、それと同等以上のスペックの液タブが2万円近く安い値段で売っているのがずっと気になっていたんですよね。

実際、「これだけ安いなら何かあるのでは?」と考えている人は少なくないのではないでしょうか。

そんな折にHuion様から本案件の話をいただき、ちょうど良い機会と思ってKamvas 16(2021)のレビューをさせていただくことになりました。

今回Huion Kamvas 16(2021)の性能がどれほどかを分かりやすくするために、僕が使っていたWacom Cintiq 16 FHDと比較しながらレビューしていきます。

Kamvas 16(2021)は本当にコスパが良い製品なのか気になっている方はぜひお読みください。

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基本スペック

今回レビューするKamvas 16(2021)の基本スペックをまとめました。

比較のためにCintiq 16のスペックも掲載している他、片方より優れている部分があれば赤文字で強調しています。

Kamvas 16(2021)Cintiq 16 FHD
外観
メーカーHuionWacom
発売日2020/12/112019/1/11
価格(Amazon)スタンドなし 41,999円
スタンドあり 44,999円
67,122円
モニターサイズ15.6インチ15.6インチ
解像度フルHD(1920 x 1080)フルHD(1920 x 1080)
応答速度25ms25ms
視野角178°176°
色域120% sRGB96% sRGB
読み取り解像度5080LPI0.005mm(=5080LPI)
筆圧感知レベル8192レベル8192レベル
読み取り高さ10mm5mm
ペンボタン2つ2つ + テールスイッチ
ショートカットキー10個なし
傾き検知機能60°60°
重量1.26kg1.9kg
対応OSWindows 7 以上
macOS 10.12 以上
Android(USB 3.1 DP1.2)
Windows 7 以上
macOS 10. 12 以上

色々と異なる両者ですが、ここで注目したいのはショートカットキーや重量、そして値段です。

Kamvas 16(2021)ならショートカットキーが10個付いていてイラスト制作・その他作業の効率化に便利ですし、重量も1.26kgと600g以上も軽くて持ち運びもラクラクです。

ロメ
ロメ

600mlのペットボトル1本分以上と考えるとかなりの差ではないでしょうか

また、価格についてもスタンドありで4万5千円と、2万円以上も安い価格。

実用的なスタンドが手に入るだけでなく、浮いた2万円でイラストソフトや左手デバイスなども余裕で揃えられてしまいます。

旧Kamvas 16との違い

今回紹介するKamvas 16(2021)は旧型と比べて以下のような改良が施されています。

  • ディスプレイ…フルラミネーションで視差が改善
  • ペン…安定性がアップ、より自然な描き心地に
  • 接続…3 in 1ケーブルだけでなくUSB-Cケーブルでも接続可能に
  • 重量…240g軽量化
  • 厚さ…14mmから12mmに
  • 色域…sRGB100%から120%に拡大
  • カラー…二色(ブラック、ブルー)に

ペン先の沈み込みや回転が大幅に減少し、ディスプレイの視差が改善したことで、液タブとしての完成度が一気に上がりました。

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外観・内容物

外箱はこんな感じ。Kamvas 16(2021)の方が一回りコンパクトです。

外箱

お次は中身。丁寧に梱包されていました。

箱開封1
箱開封2

そしてこちらが本体。フィルムを剥がす瞬間はいつもワクワクします。

フィルム剥がす前の液タブ本体

6段階の角度調節ができるスタンドです。これだけのものが付いてくるなら十分でしょう。

付属スタンド

そしてこちらがペン。Cintiq 16のペンと違って中身がカチャカチャせず軽いです。

太さに関してはKamvas 16(2021)の方がわずかに細めで握りやすく感じました。

重心もしっかりペン先側に寄っています。

ペン
ペンボタン下あたりのちょっとくびれているところに指を置くと良い感じにフィットする

その他付属品。二本指グローブやクリーニングクロスも入っています。

グローブは手の小さな人向けのサイズですね。とりあえずスペアとして保管しておくことにしました。

ケーブル・アクセサリ類

替え芯は全部で10本。Cintiq 16だと3本だったのでかなり充実しています。

替え芯
替え芯はペンスタンドの中に収納

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携帯性

Kamvas 16(2021)は、全体的に持ち運びがしやすいデザインだという印象を受けました。

均等に12mmの薄さになっているため、リュックやかばんに入れても邪魔になりにくいのがいいですね。

厚さ比較
上がKamvas 16(2021)で下がCintiq 16。Cintiq 16の厚さは25mmで、上に向かって厚くなっている

大きさに関してもKamvas 16(2021)の方がコンパクト。横幅はほぼ同じですが縦幅は約3cmもの差があります。

大きさ比較
Kamvas 16(2021)のモニターが小さいわけではない。同じ15.6インチのモニターを使ってこれだ。

また、ケーブル周りがごちゃつかない点も好感が持てます。

ケーブル比較1
左がKamvas 16(2021)、右がCintiq 16。同じ3 in 1ケーブルで比べてもその差は明らか
ケーブル比較2
USB-Type Cケーブルを使えばもっとスリムに

Kamvas 16(2021)の電源はUSBから給電するため、コンセントがなくても使える高い汎用性が持ち運びやすさに磨きをかけています。

つまりこれはノートPCやポータブル充電器から給電できることを意味していて、コンセントの有無に縛られず様々な場所へ気軽に持ち出せるのです。

さらにスマホが液タブに対応しているならノートPCですら不要になり、スマホ・充電器・液タブの3つだけで本格的なイラスト制作ができるようになってしまいます。

こちらの動画ではKamvas 13が使われていますがKamvas 16(2021)も同様です。

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ディスプレイ

次に液タブの画面について見ていきましょう。

できるだけ公平になるよう、同じPCに接続し画面をミラーリングして比較しました。

また、初期設定ではKamvas 16(2021)の画面は赤っぽい色をしていたため事前に調整を行っています(Cintiq 16も調整済み)。

素人が色々調べて手動で調整したものですので、今回の結果は決して鵜呑うのみにはせず参考程度に見ていただきたいです。

ただそんな中でも、Kamvas 16(2021)は設定項目が充実していて細かな色調整ができるという利点に気付けました。

モニターは定期的な色調整が必要なだけに、そういった設定が液タブ側でしっかり用意されているのは嬉しいポイントです。

Kamvas 16 モニター設定

さてここから比較に入るのですが、今回は液晶モニターを製造・販売しているEIZOさんの記事を参考に液タブ2機種の表示チェックを行ってみました。

スマホで撮影した都合上、実際の見え方と多少異なっている点はご了承下さい。

まずは16段階のカラーグラデーション。各6色が白または黒へ16段階で変化しているパターン画像で、しっかり区別できているほど階調表現力が高いと言えます。

個人的には画像上部のシアン・マゼンタ・ブルーがCintiq 16より1、2色分多く判別できると感じたのですが、皆さんはいかがでしょうか。

左下の黒色に近い部分に注目すると比較的分かりやすい違いが見られます。

黒色の右隣がCintiq 16ではほとんど分かりませんが、Kamvas 16(2021)では十分に6色視認できますね。

次はモノクログラデーションで比較してみます。

上に行くほど細かいパターンになっていて画像では判別が難しいため、下部の32段階・16段階のパターンで見比べるのがおすすめです。

肉眼だと白側はどちらも同じような見え方をしていましたが、黒側のグレーに関してはKamvas 16(2021)の方が多くの色を表現できているように見えました。

これはCintiq 16自体に輝度の設定がなく調整ができていないため、黒に近い色が潰れてしまっているのだと思われます。

OSやソフトを介して調整できるかもしれませんが、そうなるとモニターの設定をする場所が散らばってしまうので少し面倒です。

したがって、色域のカバー率が高い、細かな調整で適切な色表現に近づけやすいという2点から、Kamvas 16(2021)の方が優れていると言っても良いのではないでしょうか。

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描き心地

描き心地はツルツルというよりもツルサラといった表現が似合うような感覚です。

Cintiq 16も似たような感じですがKamvas 16(2021)の方がほんのわずかに摩擦が強いように思いました。

また、置いたところに正確に反応してくれますし、ペンが軽量なので長時間の作業でも快適にこなせます。

小さいボタンをさっとタッチしただけなのにちゃんと反応してくれたのは嬉しい発見でした。

応答速度

どちらも反応速度25mmとスペック上では一緒ですが、念のため手ブレ補正0に設定したペンツールで線を引いて比較してみました。

線を引く速さはどちらもできるだけ同じになるように心がけています。

動画を見るとペン先から遅れて描画されているのが分かるかと思いますが、反応速度が早いほどこの遅延が小さくなるはずです。

結果、この2機種で反応速度の違いは見られず、スペック通り同じと考えて良さそうです。

そもそも実際の制作では手ブレ補正を効かせている人も多いでしょうし、あんまり応答速度を気にしすぎても仕方がないのかもしれませんね。

ペン先の沈み込み

どちらも優秀でしたが、わずかにKamvas 16(2021)のペンの方が沈み込みが少なく感じました。

描いた時の硬い感覚があったのはおそらくこれが影響しているように思います。

視差

それぞれの視差を2視点から比較した画像がこちら。

Cintiq 16の方が少しだけ視差が大きいのがわかるかと思います。

Kamvas 16(2021)はフルラミネーションであることが功を奏しているのでしょうか。ほとんど分からないレベルにまで視差が小さくなっていました。

傾き感知

傾き感知に対応していると、例えばペイントソフトCLIP STUDIO PAINTの鉛筆ツールだと角度によってこのような違いが出せます。

上の動画はCintiq 16の場合ですが、Kamvas 16(2021)と比べてみると同じツール・設定でも傾けた時の描画が違いました。

確かにKamvas 16(2021)も筆跡が太く、かすれた感じに変化するものの、Cintiq 16ほどの幅は感じられませんでした。

また、Cintiq 16の方なら感度を3段階で調整することも可能なため、アナログに近い質感の絵を描きたい人なら、Cintiq 16のペンが色々表現しやすいのではないかと思います。

ロメ
ロメ

Kamvasも確かに傾き検知が働いていますが、これに関してはWacomがすごいですね。

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耐久性

まだ使い始めて1ヶ月も経っていないので耐久性がどれほどかは何とも言えませんが、今のところ本体・付属品含めて不具合はありません。

液タブがPCに認識されなかったりペンの反応が悪かったりなどのトラブルもなく、快適に使えています。

長期間使用してみた結果についてはなんらかの形で改めて報告させていただく予定です。

ちなみにこれまで愛用していたCintiq 16は2年経っても問題なく使えているので、Kamvas 16(2021)もそのくらい使えたらいいなと期待しています。

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まとめ: Kamvas 16(2021)のここがおすすめ!

ここまでCintiq 16と比較しつつKamvas 16(2021)の性能・使用感を解説しました。

特に僕が気に入った点を挙げると、

  • 軽量でコンパクトな本体・ケーブル
  • 視差が少なくサラサラとした描き心地のディスプレイ
  • ほとんど沈み込まず軽くて握りやすいペン
  • スタンドつきでも4万円台のお手頃さ

の4点ですね。

Kamvas 16(2021)はCintiq 16と同等以上の性能を備えつつ、軽量化・小型化にも成功した、まさに最新鋭のエントリーモデルと呼ぶにふさわしい機体です。

これ以上を求めるなら製品名にProと付くものを検討しなくてはならないくらいには高水準にまとまっていますので、これから液タブデビューしたい方はぜひ本製品を検討してみてはいかがでしょうか。

ロメ
ロメ

セールになることも多いため買われる際はお見逃しなく!