クリスタの使い方

クリスタのクイックマスクの使い方を詳しく解説!効率的な色塗りのコツ

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デジタルイラストを描いていて、

この部分だけ色を塗りたいけど、いちいち選択範囲を作るのが面倒…

と感じたことはありませんか?

実はCLIP STUDIO PAINT(以下、クリスタ)のクイックマスク機能を使えば、そんな悩みを簡単に解決できます。

今回は、作業効率を大幅に上げられるクイックマスクの基本的な使い方から応用テクニックまで、具体的に解説していきます。

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クイックマスクとは?初心者でもわかる基本の使い方

クイックマスクのサンプル

クイックマスクは、赤い半透明のマスクを使って直感的に選択範囲を作成できる機能です。

ブラシで塗るように自由に範囲を指定できるため、選択範囲ツール・自動選択ツールだと難しい形状の部分でも簡単に選択できます。

また、選択範囲自体にグラデーションや模様を付けたい場合にも、クイックマスクを使えば作成可能です。

京時
京時

選択範囲は破線で表示されますが、見づらいことがありませんか? このような時もクイックマスクが便利です。

ただ、レイヤーマスクやクリッピングマスク、「選択範囲をストック」といったツールでも同じことはできます。

もちろん、使いやすいと思ったものを使えばいいです。

ではクイックマスクをあえて使う意味は何かというと、それは「残らない」という点にあります。

先ほど挙げた3つはレイヤーとして残ってしまいますが、クイックマスクは一時的に作成されるだけで保存されません

後から修正を加えたい時は残せる方法で、レイヤーの数や作品ファイルの容量、デバイスの消費リソースを少しでも抑えたい時はクイックマスク、といった具合に使い分けるといいでしょう。

『クイックマスクとは』 まとめ
  • 普通のブラシ・ツールで選択範囲を作れる機能
  • 難しい形状や模様、グラデーションを塗るのに使える
  • 選択範囲を見やすくするのにもおすすめ
  • 保存されない特徴を生かしてレイヤー数などを節約しよう

基本的なクイックマスクの使い方

クリスタでクイックマスクを使うには、

  1. メニューバーの「選択範囲」から「クイックマスク」をクリック
  2. 選択範囲を作成した後、選択範囲ランチャーから「クイックマスク」アイコンをクリック

といった方法があります。

メニューバーから作成

1番目の方法だと選択範囲がない状態から作成でき、その場合はまっさらな状態のクイックマスクレイヤーが追加されます。

選択範囲ランチャーから作成

選択範囲ランチャーから作成する場合は、現在の選択範囲からクイックマスクが作られます。

もし選択範囲ランチャーにアイコンがない場合は、下の記事を参考に設定を見直してみてください。

上記の手順を行うと、選択範囲を示す点線が消え、クイックマスクが作成されたことがわかります。

クイックマスクでは、ブラシツール(透明色以外)を使って塗った部分が赤く表示されます。

これが後々選択範囲として反映される箇所です。

間違って塗ってしまったり範囲を削りたい場合は、消しゴムツールや透明色のツールで赤色の範囲をなぞることで修正できます。

範囲の指定が終わったら、もう一度メニューなどから「クイックマスク」の項目を選択し、選択範囲として確定させましょう。

この状態になれば、範囲からはみ出さずに色を塗ったり、効果を適用したりすることができます。

京時
京時

毎回メニューや選択範囲ランチャーからクイックマスクを呼び出すのは面倒なので、クイックアクセスなどに登録しておくといいですよ
(関連記事: クリスタの作業効率が上がる! クイックアクセスの使い方

実践! クイックマスクを活用した色塗りテクニック

今回は使用例として、髪のベース色を塗ってみます。イラストは私が最近描いたものを引っ張り出してきました。

まずは試しに自動選択ツールを使って、ザッと髪の範囲を選択してみます。

自動選択ツールでザックリと選択してみた

これだとどの範囲を選択していて、どの範囲を選択できていないのか分かりづらいですよね。

では、この状態でクイックマスクを作成してみましょう。

クイックマスクにすると塗り残しが一目瞭然

選択範囲が半透明の赤色で表示され、かなり見やすくなりました。クイックマスクが有効なので、ここからはペンや消しゴムなどを使って選択範囲を修正していきます。

線画部分は破線の方が塗り忘れを見つけやすい場合があるので、適宜切り替えて確認するのをおすすめします。

そして修正後がこちらです。これでベース色を塗る準備はできましたが、せっかくなのでクイックマスクを活用してみます。

塗り残しを塗り終えた状態

手軽にできるものだと、前髪を透明色のエアブラシで軽くなぞれば、軽やかさを出せます。

画像では眉毛も塗っていますが、このように前髪を透けさせる場合は一緒に消してしまうので、別レイヤーにした方が良いです。

透明色のエアブラシで前髪に透かしを入れた

まだまだ続けてもいいですが、今回はここで切り上げて塗りつぶしへ移りましょう。

クイックマスクを解除して、選択範囲に戻します。

クイックマスクを解除して選択範囲に戻す

透明色のエアブラシで塗った部分が途切れているように見えますが、これで大丈夫です。

塗りつぶしを実行すると……

完成

このように、透かしを加えながら、キレイにベース色を塗ることができました。

ちなみにクイックマスクなら、ペンツールを使って細い毛を描き加えることも可能です。

細い毛を描き加えてもOK

キャラ絵以外では、例えば下のように応用が難しいデコレーション系ブラシも、クイックマスクと合わせたら自分好みにアレンジしやすくなりますね。

デコレーション系ブラシを活用した例

まとめ:クイックマスクで作業効率アップ!

それでは、今回解説した内容のまとめに入ります。

クイックマスクの大きな特徴は、ブラシで塗るような感覚で直感的に選択範囲を作れることです。

髪の毛や服のしわなど、細かい作業が必要な部分でクイックマスクは本領を発揮します。

使ったことのない人からすると謎のツールですが、「選択範囲を普通のレイヤーみたいに編集できる」機能と聞けば、その便利さが伝わるのではないでしょうか。

そしてクイックマスクを使う方法は次の2つでした。

  • メニューバーの「選択範囲」から「クイックマスク」をクリック
  • 選択範囲を作成した後、選択範囲ランチャーから「クイックマスク」アイコンをクリック

クイックマスクは複雑な形状の選択や、グラデーション的な選択範囲の作成が得意で、選択範囲ツールだけでは時間がかかるような作業を大幅に効率化できます。

また、ブラシやグラデーションツールなどを上手く活用することで、より幅広い表現が可能です。

ぜひ普段の制作過程に取り入れて、作業効率アップを図ってみてください。