
クリスタのインストールが終わった!何か設定いじっておいた方がいい?
自分に合わない設定のままだと、いくら有料ソフトとはいえそのままでは使いづらいかと思います。
しかし、設定しようにも何を設定すればいいのか分からないし、何より面倒くさそうですよね。
結論、設定は一部だけ確認しておけば大丈夫です。
本記事では、クリスタ初心者が最低限やっておきたい環境設定として
- ツール
- インターフェース
- パフォーマンス
- カーソル
- キャンバス
- ファイル
の6項目をピックアップして紹介します。
少し設定を変えるだけでクリスタの動作が軽くなったり、見やすくなったりするので、ぜひお試し下さい。
また、環境設定をクラウドにバックアップする方法も解説しています。
余裕がある人はそちらも合わせてお読み下さい。
クリスタでやっておきたい環境設定6つ

「ファイル」→「環境設定」をクリックするか、 ショートカットキーの「Ctrl + K」
で環境設定が開けます。
ここからは各項目ごとに必要な設定を解説します。
ツール

・ツールの一時切り替え(ツールシフト)
「ショートカットキーを長押ししてツールを一時的に切り替える」はチェックを入れておくのがオススメです。
長押ししている間ツールが切り替わり、離すと元のツールに戻ってくれるようになります。
例えば「ペン(P)→消しゴム(E)→ペン(P)」と切り替える操作なら、「E長押し→離す」だけで可能です。
「ツールの一時切り替えと判断するまでのキー押下時間」は、ツールが長押しされていると判定されるまでの時間です。
とりあえず500ミリ秒のままで使ってみて後で調節しましょう。
インターフェース

・IME制御
「テキストレイヤー編集開始時に自動的にIMEをONにする」を有効にすると、テキストレイヤーの文字入力をする時に、自動で日本語入力に切り替わるようになります。
「各パネルのテキスト入力時にIMEの自動切り替えを行う」は、レイヤー名を入力する時は日本語入力に、ツールプロパティで数値を入力する時は半角英数字に……といった具合で、パネルごとに適切なIMEへ切り替えてくれます。
「英数字しか使わないよ」って人以外は両方ともチェックを入れておきましょう。
・カラー

クリスタの画面カラーを、淡色と濃色の2つの配色テーマから切り替えられます。
濃度調整ができるので、細かい調整も可能です。
これに関してはぶっちゃけお好みですが、個人的には光の刺激が少ない濃色テーマをおすすめします。
パフォーマンス

・メモリ
ここではデバイスのメモリ容量をどれだけクリスタに割り当てるか、割り当てたメモリがいっぱいになった時にどこのストレージをメモリ代わりとして使うかを設定します。
「仮想メモリの作成先」は空き容量に余裕があるフォルダを選ぶのが無難です。外付けのストレージは転送速度が遅いので避けましょう。

ただ、仮想メモリである以上は本来のメモリよりもデータ転送が遅くなってしまうため、仮想メモリを使わなくて済むように「アプリケーションへの割当」を調整することが最重要です。
Q. そもそもメモリ・仮想メモリってなんだよ!
A. デバイスがアプリを実行するのに必要なデータを一時的に保管するためのパーツです。
ストレージと違うのは、一時的にしか保管できない代わりにデータへのアクセスが早い点にあります。
アプリの実行を机での作業に例えて話をするなら、メモリは机で、ストレージは本棚・押入れです。机(メモリ)が小さいと、一度にたくさんの物(データ)は置けませんよね。
軽い作業(アプリ)なら狭い机でもスペース(容量)が足りるかもしれませんが、重い作業(アプリ)をすると物で溢れかえって作業が続けられなくなります。

小さいまな板で大きな野菜を切るようなイメージです(?)
ストレージをメモリ代わりにする仮想メモリは「机にスペースがないから、必要な物(データ)をその都度別の場所(ストレージ)へ取りに行ったり収納しに行ったりしている」ようなものです。
仮想メモリを使っている=メモリが足りないことを意味するため、使う状況自体が好ましくありません。
「アプリケーション(クリスタ)への割当」は、下の使用するメモリサイズや使用可能なメモリサイズを見ながら調整しましょう。
クリスタへの割り当てが多すぎるとOSの動作や他のアプリに使う分がなくなり、デバイスの動作が不安定になってしまうので注意してください。
クリスタ以外にもアプリを起動している状況を考慮すると、50%~80%の範囲内で調整するのが良いでしょう。

私は70%にしています
もしそれで割り当てたメモリを全部使ってしまうようであれば、あなたの実力を発揮するのに、今のデバイスではスペック不足であることを意味します。
買い替え、または可能なら大容量のメモリに交換するなど検討しましょう。
・取り消し
クリスタの動作が重く感じる人は、「取り消し回数」を減らすと軽くなるかもしれません。
ただし回数が少ないと、ミスに気づいても元に戻せない……なんてことが起こりうるので注意が必要です。
逆に動作に不満がない、かつレイヤーまわりでよく間違える人は回数を増やしておきましょう。

私は100回でも足りないことがあったので140回に設定しています
「描画終了後、別の取消対象と判断するまでの時間」を長くすると、線が途切れても1回分の描画扱いとなり、まとめて取り消してくれるようになります。
取り消し回数の圧縮にも繋がるので、設定しておくのがおすすめです。
とりあえず100ミリ秒くらいに設定して使ってみましょう。
カーソル

・ブラシサイズカーソルが小さい時の追加表示
ブラシサイズカーソルを設定しているツールは、キャンバスの表示倍率やブラシサイズを小さくした際に、カーソルが小さな点になってしまいます。
「点」や「線」に設定しておけば、まわりに十字が表示されるようになり、見やすくなります。
・反転カーソル(ブラシサイズ・照準・極小ドット)の表示位置
カーソル形状がブラシサイズや照準、極小ドットのツールを、手ブレ補正を効かせて使う時に影響します。
「手ブレ補正に合わせて遅延」に設定していると、遅れて描画されている線の方にカーソルが合うようになります。
描いていてしっくり来る方に設定しましょう。
キャンバス

・表示品質
「標準」に設定すると、キャンバスの回転やズーム時に画像が荒くなる代わりに動作が軽くなります。
「高品質」にすると、表示される画像がキレイに。ただし、回転・表示倍率によっては動作が重くなってしまいます。
まずは「高品質」に設定しておいて、ストレスを感じるようであれば「標準」にしてみてください。
ファイル

・復元
復元情報の保存で強制的に作業を中断され、集中を乱される人も多いのではないでしょうか。
この設定を変更すれば、保存の間隔を延長したり、復元情報を保存すること自体を無効化したりできます。
その分、手動の保存をこまめにしないとPCやクリスタが落ちた時に地獄をみますが……
私の場合、復元の無効化は流石に怖いので保存間隔を60分に設定しています。

作業に夢中だとつい忘れてしまうんですよね……
・保存
Ver.2.0以降のクリスタでは、「保存をバックグラウンドで実行する」という項目が追加されました。
有効にしていると「新規保存」「上書き保存」「復元保存」を行う際に、保存の処理中でも作業ができるようになります。
自動保存とは違いますが、これはこれで便利なのでチェックマークを入れておきましょう。
移行時にも便利! 環境設定のクラウド保存方法
クリスタのクラウド機能でバックアップを保存しておくと、もしもの時はもちろん、別のデバイスへ移行する際に役立ちます。
方法は簡単。
1.(ペイントソフトではない方の)CLIP STUDIOを開く
2.右上の青い雲のマークが表示されている部分をクリック

3.「アプリ設定のバックアップをいますぐ行う」をクリック

4.初回は確認のメッセージが表示されると思うので「はい」を選択
復元する時は「アプリ設定を復元する」をクリックし、過去に保存したバックアップの中から選択するだけです。
ただし、保存の上限を超えると古いバックアップは削除されてしまうので注意しましょう。
まとめ
クリスタで最低限確認しておきたい環境設定として、
- ツール
- インターフェース
- パフォーマンス
- カーソル
- キャンバス
- ファイル
の6項目の中から紹介しました。
ちょっと変えるだけでもびっくりするほど使いやすくなることもあります。
特に最初のうちは難しい設定をいじろうとせず、簡単なところから取り組んでみて下さい。
また、時間に余裕があればクラウドへ設定をバックアップしておきましょう。