かつてペンタブと言えばパソコン専用のデバイスでしたが、今ではもはや当たり前のようにAndroidデバイスにも対応するようになりました。
一方でiOSデバイス、いわゆるiPhoneに対応しているペンタブは、まだまだ数が限られているのが現状です。
間違えて非対応のペンタブを買って失敗したくないですよね。
そこで本記事では、Android/iPhone両方に対応しているペンタブのおすすめ紹介と、選ぶ際のポイント解説をしています。
どんなペンタブを選べばいいのか分からない、どうやって対応するペンタブを見分けたらいいのか知りたいという方は、ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
※ここではペンタブ=板タブとして扱っています。液タブに興味のある方は、別の記事でスマホ対応の液タブをまとめているのでそちらをご覧ください。
iPhone対応ペンタブの選び方
iPhoneで使うペンタブを選ぶポイントとして、次のような項目が挙げられます。
- iOS互換性 ……「iPhoneで使える」「iOSデバイスに対応」を探せ
- 接続方法……現状だとiPhoneとの接続はワイヤレスのみ
- 対応アプリ……ペンタブによって対応アプリ・バージョンが違う 大昔のiPhoneは注意
- バッテリー駆動時間……ワイヤレス接続=バッテリーの持ちが重要
まず「iPhoneで使える」「iOSデバイスに対応」のような記述があるペンタブに絞り込みましょう。「macOS」はiPhoneと関係ないので無視してOKです。
また、執筆時点だとiPhone対応のペンタブはどれも無線接続を採用しているので、「ワイヤレス」「Bluetooth」といったワードも手がかりになります。
以上の要素で候補を絞り込んだら、今度は対応アプリをチェックしましょう。Androidと違って、一部のアプリでしか使用できませんからね。
対応アプリをチェックする際には、アプリの対応バージョンも同時に確認しておきたいです。
各ペンタブの製品ページに記載されている対応バージョン以降のアプリを、自分のiPhoneに入れられるかどうか必ず見ておきましょう。
お絵かきアプリに限らず、最新バージョンに更新できないアプリがある場合は、特に注意が必要です。
バージョンが対応しているか確認するには
例えばAmazonや公式ストアの製品ページで「Medibang Paint(26.8以降)」のように書かれていたら、「26.8以降」の部分が対応バージョンになります。
iPhoneの設定アプリから、「一般」>「iPhoneストレージ」>(確認したいお絵かきアプリをタップ)で現在のバージョンを表示し、対応バージョンより数字が大きい or 同じか確認しましょう。
(参照: アプリが最新のバージョンか確認したい)
作業領域(読み取り可能範囲)も要確認!
ペンタブにおける作業領域とは、ペンタブ本体の中でペンが反応する範囲のことです。

製品によって作業領域の大きさは様々で、パソコンの時とスマホの時とでペンタブの使える領域が同じ場合と、異なる場合があります。
スマホ接続時に作業領域が小さくなるペンタブだと、ただ無駄に大きいだけのペンタブになってしまいますからね。
広く使える製品を探している方は気をつけましょう。
iPhone向けにおすすめのペンタブ5選
正直に申しますと、厳選が必要になる数のiPhone対応ペンタブを見つけられませんでした。
おすすめと書いていますが、実質全部紹介みたいなものになっています。すみません。
iPhoneで使えるペンタブは今回掲載した5機種とそのサイズ違いくらいだったので、買うならこの中から選ぶつもりで見ていってください。
XP-PEN Deco Pro MW (Gen2)

長い間8192段階で頭打ちになっていた筆圧感知レベルですが、この製品を皮切りに16,384段階に対応したペンタブ・液タブが増えていきました。
ペンタブ本体はショートカットキーが排除されているほか、下部にはリストレストがついており、シンプルさと機能性を兼ね備えたデザインです。
iPhone/iPadへの対応についてもさすがXP-Penといった感じで、ibisPaintのほかにMediBang Paintも正式にサポートしています。
内容物も充実しており、フェルト芯や6,000円相当の片手デバイスまで同梱されています。
プログレードでありながらも2万円台前半で買えるのは、コスパ面から見ても非常に魅力的な製品です。
お絵かき環境がスマホからパソコンへ移っても、長く活躍してくれることでしょう。
HUION INSPIROY Keydial KD200

価格 | 17,999円 |
筆圧レベル | 8,192段階 |
作業領域 (スマホ接続時) | 142.88 x 80.37mm(狭め) |
傾き検知 | あり(60°) |
ファンクションキー | 23+5個 |
接続方法 | USB(有線)・Bluetooth(無線) |
Androidの使用条件 | 【有線】Android10.0以降・OTG機能に対応 【無線】Bluetoothに対応 |
iPhone/iPadの使用条件 | iOS/iPadOS 13.0以降 ・ibisPaint……ver.9.4.10以降 |
ご覧の通り、ペンタブの左側にキーボードとダイヤルがくっついた珍しいペンタブです。これ一つで左手デバイスとペンタブの両方を揃えることが出来ます。
無線・有線に対応しているほか、グラつきの少ない優秀なペンPW517を採用している点も魅力です。
iPhoneにおいては、iOS 13.0以降かつibisPaint ver.9.4.10以降の環境に対応しています。
ただしスマホ接続時の作業領域はパソコン接続時より狭いので、その点だけ注意しましょう。
HUION Inspiroy Frego S

価格 | 12,998円 |
筆圧レベル | 8,192段階 |
作業領域 (スマホ接続時) | 160 x 100mm(狭め) |
傾き検知 | あり(60°) |
ファンクションキー | なし |
接続方法 | USB(有線)・Bluetooth(無線) |
Androidの使用条件 | 【無線】Android 6.0以降、Bluetoothに対応 |
iPhone/iPadの使用条件 | iOS/iPadOS ・ibisPaint(対応バージョン未記載) ・HiPaint(対応バージョン未記載) |
ショートカットキーのない、スッキリしたデザインのワイヤレスペンタブです。左右対称なので、左利きの人でも差し支えなく使用できます。
iPhone/iPadではHiPaintやibisPaintといったお絵かきアプリに対応しており、ペンのサイドボタンが使用可能です。
またAndroid限定ではありますが、HiPaint使用時にはスマホやタブレットの画面比率に合わせて作業領域を自動調整してくれる機能もあります。
iPhoneとセットでどこにでも持ち運べる、コンパクトなペンタブを求める人におすすめです。
XP-Pen Deco MW

価格 | 11,500円 |
筆圧レベル | 8,192段階 |
作業領域 (スマホ接続時) | 203 x 127.4mm(広め) |
傾き検知 | あり(60°) |
ファンクションキー | 8個 |
接続方法 | USB(有線)・Bluetooth(無線) |
Androidの使用条件 | 【有線】Android6.0以降・OTG機能に対応 【無線】Bluetoothに対応 |
iPhone/iPadの使用条件 | iOS/iPadOS 12.0以降 および iPadOS 13.1以降 ・ibisPaint……ver.9.3.0以降 |
Deco MW/LWでは「ibisPaint」を使用する場合に限られますが、iPhone・iPadとBluetooth接続してお絵かきが可能です。
iPhoneへの対応を抜きにしても優秀で、私が使ってみた限りでは有線との違いがわからないくらいのパフォーマンスを発揮してくれました。
ワイヤレスペンタブはケーブルがなくなるだけでめちゃくちゃ快適なので、ぜひ試してみてほしいです。
ちなみにセール時は9,000円台で購入できます。安価なiPhone対応ペンタブを探している人におすすめです。
レビュー記事(LW)はこちら↓
XP-Pen Deco Pro SW

価格 | 15,500円 |
筆圧レベル | 8,192段階 |
作業領域 (スマホ接続時) | 228.6 x 127mm(広め) |
傾き検知 | あり(60°) |
ファンクションキー | 8個+ホイール |
接続方法 | USB(有線)・Bluetooth(無線) |
Androidの使用条件 | 【有線】Android6.0以降・OTG機能に対応 【無線】Bluetoothに対応 |
iPhone/iPadの使用条件 | iOS 11.0以降 および iPadOS 13.0以降 ・ibisPaint……ver.9.1.0以降 |
一部とはいえiPhone/iPadに対応したペンタブはこのモデルが初めてだったようです。
Deco Pro (Gen2)シリーズの一つ前の世代なので、性能面は最新の製品に一歩劣る点は注意しましょう。
この機種は7mmという驚異的な薄さと様々な操作が可能なデュアルホイールが特徴です。
また、1世代前ということもあって、現在は比較的大きめのサイズでも1万円前半で購入可能になっています。
よくある質問(FAQ)
- Q紹介したペンタブはすべてのiPhoneで使える?
- A
ペンタブによる。各製品ページに記載されている対応OS(例: iOS12.0以降)や対応ソフト(例: ibisPaint ver 9.4.2)を見てみて。
- QペンタブとiPadどっちがいい?
- A
iPad AirやProは単体で使えて描き心地抜群、しかもお絵かき以外も快適。安めのiPadもそれなりにお絵かきを楽しめる。ペンタブは安さと姿勢の楽さ、それと画面が手で隠れないのが良い。
- QiPhoneで使えるペイントアプリのおすすめは?
- A
一部無料含む無料アプリだとibisPaintやSketchbook、有料のみだとProcreate Pocketが人気です。
おすすめのiPhone対応ペンタブ まとめ
以上、スマホ対応ペンタブの紹介でした。
本記事で紹介したおすすめや選び方を参考に、ぜひ自分に合ったペンタブを探してみてください。
今後もスマホ対応のペンタブが増えていくのは間違いないので、iPhone/iPadで使える製品の拡大にも期待したいですね。