こんにちは、絵描きの京時ロメ(@kyotoki_OX)です。
液タブやiPadと比べて値段が安く、デジタルイラストに興味がある・ちょっと体験してみたいという初心者でも手に取りやすいのが魅力のペンタブ(板タブ)。
画面に直接描かない独特の使用感は慣れが必要ですが、姿勢が楽だったり、画面が手で隠れなかったりとメリットも多いため、実は液タブとは一長一短なんです。
本記事では低予算でデジタルイラストを始めたい方向けに、おすすめのペンタブを6製品紹介します。
また、私自身の使用経験を元に板タブの選び方も解説していますので、そちらもぜひ購入時の参考にしてみてください。

事務作業などでマウス代わりに使いたい人も必見です!
最適なペンタブの選び方
自分に合ったペンタブを選ぶためにチェックしておきたいポイントを7つ紹介します。
他にも比較できるものがあるかもしれませんが、何を見ればいいか分からないという方ならまずはこれから紹介するポイントを確認してみてください。
作業領域(読み取り可能範囲)

ペンタブはモニター(画面)サイズに合った作業領域を選ぶことが重要で、ペンを動かす距離と画面上に描画される線の長さが近いほど、クセが少なく使いやすいです。
スマホやタブレットで使うなら小型、ノートPCの画面なら小型~中型、それ以上の画面なら中型~大型のペンタブをおすすめします。
S/M/L・Small/Medium/Largeといった表記から大まかに把握できますが、製品仕様などから「読み取り可能範囲(または作業領域など)」を見るのが一番です。

ちなみにマウス代わりに使うなら、小さい動きで大きくカーソル移動できる小型の方が疲れにくくておすすめです。
接続方法(有線・ワイヤレス)

板タブにはUSBケーブルで接続する有線タイプとBluetoothなどで接続できるワイヤレス対応タイプの2種が存在します。
有線タイプは充電が不要なほか、安定した接続でお絵かきに集中できるのが魅力です。
一方でワイヤレス接続はケーブルから解放され、机の上がごちゃついたり、ケーブルが引っかかったりするなどのストレスからおさらばできます。
ワイヤレスは接続の遅延や安定性が不安視されがちですが、最近の製品を使ってみた限りでは体感で分からないレベルでした。
それにワイヤレスペンタブは有線にも対応していることがほとんどですので、迷ったらワイヤレス対応モデルを選びましょう。
PCやスマホ・タブレットへの対応

Windows/macOSのPCを使っているならどのペンタブでも使用できます。
ChromeOSやLinuxで使用したい場合は、製品ページで対応の記載があるペンタブから選ぶようにしましょう。
スマホ・タブレットに関しても同様です。
特にiPhone/iPad対応製品は注意が必要で、これらはあくまでも特定の条件下のみでの対応となっています。
例えばibisPaintのVer.〇〇から対応といった記載がありますので、事前によく読んだ上で購入しましょう。
付属品

ペンタブ本体の性能も大事ですが、どんな付属品が同梱されているかも見逃せないポイントです。
替え芯が多いほどお得ですし、Android用の変換アダプタや無線接続用のレシーバーなどが付いていれば持っていない人でも安心できます。
ちなみに同じ製品でもどこで買うか・通常版か限定版かなどによって付属品や特典が異なる場合があります。
購入前に公式ストアやAmazonなどの主要な通販サイトはひと通りチェックしておきましょう。
メーカー

以前は国産メーカーのWacom(ワコム)が圧倒的シェアを誇っていましたが、競合他社が大きく力を伸ばしており、その状況は変わりつつあります。
それでもワコムは長年の実績と信頼から今もなお多くの支持を得ており、迷ったらとりあえずワコム製にするという人も多いです。
ただXP-PenやHuionを筆頭とした海外メーカーは、ワコムに近い性能を比較的安価で実現しているため、コスパを重視するならこちらから選ぶことになります。
もしメーカーで絞り込んで探す場合、個人的に以下の5社から選ぶのがおすすめです。
安い・高コスパなペンタブのおすすめ6選
ここまで解説した選び方を踏まえて、コスパの良い製品を中心におすすめのペンタブを紹介します。
どんなペンタブが自分に合っているか、商品ページも参考にしながら検討してみてください。
UGEE ペンタブ Q6

ポータブルデバイス向けに特別設計されたペンタブです。作業領域の比率を切り替えられるボタンが搭載されており、様々なスマホの画面比率に対応できます。また本体サイズが小さく、USBケーブルは本体に収納できるため、持ち運びも快適です。iPhoneに対応してない点は注意しましょう。
GAOMON S620

先ほど紹介した「UGEE ペンタブ Q6」にはUSB Type-Aがないため、PCで使うならこちらが対応しやすいです。また、Android接続用のアダプタが2種付属しており、接続に関しては困らないでしょう。ただ作業領域の比率が16:10となりますので、スマホの画面比率と合わない場合は別の候補をおすすめします。
値段(Amazon、執筆時点) | 4,466円(1,000円クーポン適用後3,466円) |
筆圧レベル | 8,192段階 |
読み取り可能範囲 | PC接続時: 165.1 x 101.6 mm(小型) Android接続時: 101 x 61.82mm |
傾き検知 | なし |
ファンクションキー | ボタン: 4個 |
ワイヤレス機能 | なし |
対応OS | Windows 7以降、macOS 10.12以降、 Android 6.0以降 |
付属品・特典 | 替え芯8本 変換アダプタ2種(USB Type-C / micro USB) 2本指グローブ(※レビュー情報より) など |
XP-Pen Deco01 V2

それなりに大きいサイズで、筆圧レベルは8192段階、傾き検知対応と、低価格ながらバランスの良い性能になっています。グローブや保護フィルムが付属しているほか、特典でペイントソフトも入手でき、まさにデジタルイラストのスターターセットと言える商品です。
値段(Amazon、執筆時点) | 6,500円(12%OFFクーポン適用後5,720円) |
筆圧レベル | 8,192段階 |
読み取り可能範囲 | 254 x 159 mm(中~大型) |
傾き検知 | 60° |
ファンクションキー | ボタン: 8個 |
ワイヤレス機能 | なし |
対応OS | Windows 7以降、macOS X 10.10以降、Chrome OS Ver.88以降、 Android OS 6.0以降 |
付属品・特典 | 替え芯8本 ペンスタンド 変換アダプタ2種(USB-TypeC / Micro USB) 二本指グローブ 保護フィルム など ★特典ソフト ペイントソフト openCanvas(Windowsのみ対応) または ペイントソフト ArtRage Lite |
Wacom Intuos Smallベーシック

1万円以内でWacom製が欲しい方向け。Wacom製とはいえ筆圧レベルが4,096段階、傾き検知非対応なので、あくまでもエントリーレベルと割り切るべきでしょう。有線のみ・ワイヤレス対応の2種から選べます。
値段(Amazon、執筆時点) | 8,880円 |
筆圧レベル | 4,096段階 |
読み取り可能範囲(PC接続時) | 152.0 x 95.0 mm(小型) |
傾き検知 | なし |
ファンクションキー | ボタン: 4個 |
ワイヤレス機能 | なし(対応モデルあり ※Windows/macOSのみ) |
対応OS | Windows 7以降、macOS X 10.11以降、Chrome OS Ver.87以降、 Android OS 6.0以降(注意点あり) |
付属品・特典 | 替え芯3本 など ★Windows/macOS用特典ソフト Corel® Painter® Essentials™ 8 (90日間体験版 / 64bitOS専用) または Corel® AfterShot™ Pro 3 (90日間体験版 / 64bitOS専用) または CLIP STUDIO PAINT PRO (2年ライセンス) ★Chromebook用特典ソフト CLIP STUDIO PAINT PRO 3か月ライセンス |
XP-Pen Deco LW

1万円ちょっとで買えるワイヤレス対応のペンタブ。Bluetooth非対応のPCでも付属のワイヤレスレシーバーを挿せばすぐに使えます。USBケーブルで有線接続して使えるため、もしもの時も安心です。またiPhone/iPadにも対応しており、ibisPaintのみで使用できます。
値段(Amazon、執筆時点) | 12,980円(10%OFFクーポン適用後11,682円) |
筆圧レベル | 8192段階 |
読み取り可能範囲 | 254 x 152.4 mm(中~大型) |
傾き検知 | 60° |
ファンクションキー | ボタン: 8個 |
ワイヤレス機能 | あり(Bluetooth5.0接続、有線可能) ※Androidデバイスは変換アダプタ+レシーバーで可能 |
対応OS | Windows 7以降、macOS X 10.10以降、Chrome OS Ver.88以降、 Android OS 6.0以降、Linux、iOS 12.0以降、iPadOS 13.1以降 |
付属品・特典 | 替え芯10本 変換アダプタ2種(USB-TypeC / Micro USB) Bluetoothレシーバー など ★特典ソフト ペイントソフト openCanvas(Windowsのみ対応) または ペイントソフト ArtRage Lite |
※ワイヤレスモデルのLWと有線モデルのLがあります。iPhone/iPadに対応しているのはLWの方なので間違えないようにしましょう。
Deco Pro LW (Gen2)

XP-Penの上位グレードにあたるペンタブです。最先端である16384段階の筆圧レベルに対応しているほか、応答速度・読み取り精度が改良されたペンが採用されています。「2万円は高くね?」と思ったかもしれませんが、5~6,000円相当の片手デバイスが付属してこの値段なので、実はかなりの高コスパです。
値段(Amazon、執筆時点) | 22,900円 |
筆圧レベル | 16384段階 |
読み取り可能範囲 | 279.4 x 177.8 mm(中~大型) |
傾き検知 | 60° |
ファンクションキー | なし(片手デバイス付属) |
ワイヤレス機能 | あり(Bluetooth5.0接続、有線可能) |
対応OS | Windows 7以降、macOS 10.10以降、Android 10.0以降、 Chrome OS 88以降、Linux、iOS /iPadOS12.0以降 |
付属品・特典 | 替え芯8本(標準 4本+フェルト4本) ワイヤレスショートカットリモート USB-A to Cケーブル Bluetoothレシーバー 2本指グローブ など ★特典ソフト ペイントソフト openCanvas(Windowsのみ対応) または ペイントソフト ArtRage 6 |
※購入の際はサイズ間違いに注意してください
まとめ
ペンタブは安価ながらも十分実用的な性能を持ち合わせているため、デジタルイラストの入門機としてはもちろん、趣味・仕事と幅広いレベルで活躍できます。
デジタルイラストを手頃な価格で始めたい方や液タブの使い心地が合わないと感じた方は、この機会にペンタブを検討してみてはいかがでしょうか。