資料集めは題材に対する理解を深めたり、イメージを固めたりするために欠かせない作業。
しかし重要性は分かっていても、何を集めたらよいのか、資料をどこから探せばよいのか悩んでしまいますよね。
こんにちは、絵描きの京時ロメ(@kyotoki_OX)です。
本記事では、イラスト制作に使うための資料の探し方や上手く集めるためのコツを紹介します。
効果的に資料をできるようになって、ワンランク上のイラストを目指しましょう。
- 目的と時間を決めて資料集め
- 集めたい資料によって手段を使い分ける
資料集めのコツ

資料を集める時に私が気をつけていることは2つ。
これを心がけておくと、グダグダにならずに済みます。
「資料集めはしっかりするように」とは言われますが、時間を掛けるほどよいという意味ではありません。
資料に使う画像を探していたはずなのに、気がつけばただのイラスト鑑賞になっていた……なんてことにならないよう、ゴールは決めておきましょう。
目的を明確にする
資料集めの作業に入る前に、どんな資料が必要か考えておくと効率的に集められます。
ラフを描き始める前の段階では、イメージ固めに役に立ちそうな参考画像を集めるのがよいでしょう。
描いている途中であれば、モノや人体のパーツなど、描き方の分からない部分を探すことになるかと。
他にも、その作品で特に力を入れたい要素を決めていると、自然にどんな資料が必要なのか見えてきます。
時間・枚数を決めておく
あらかじめ制限時間や収集枚数を決めておくことで、余計な時間を使わずに済みます。
どんなに資料を集めても、後々別の資料が必要になることがありますし、その度に大量の資料を集めていてはテンポが悪いですよね。
完璧を目指そうとする人ほど沼にハマりやすいので、前もってどこで区切るか決めておきましょう。
資料集めにおすすめな方法6選
資料を集める方法は全部挙げようとするとキリがないので、僕がおすすめしたい方法を厳選して6つ紹介します。
それぞれどういう資料を集めるのに向いているか解説していますので、使い分けの参考にどうぞ。
『Pinterest』はイメージ固め・アイデア発掘に

Pinterestでは、ユーザーが様々なWebサイトでピン(保存)した画像を閲覧できます。
ユーザーが保存したお気に入りなだけあって、全体的にイラストや写真のクオリティが高い点が特徴です。
ファッションモデルやアクセサリの写真はもちろん、プロのイラストレーターの作品、美しい風景、食べ物、髪型、デザインなどなど盛りだくさんです。
魅力的な画像が多いので、他の方法以上に資料探しから脱線しないように注意しましょう。

かくいう私も、この記事の執筆中に何度か脱線してしまいました…
まぁPinterestがどんな感じなのか、実際の画面を見るのが早いですよね。
いくつかページのリンクを用意しておきましたので、試しに覗いてみて下さい。
幅広く探せる『Google画像検索』

既に使っている人も多いであろうGoogle画像検索。
キーワードでの検索はもちろんのこと、Web上の画像やパソコンからアップロードした画像で検索もできるのが特徴です。
サイズや色などを指定できる点も人によってはありがたいのではないでしょうか。
迷った時はとりあえずこれを使えばいいと思います。
Pinterestでお目当ての資料が見つからなかったときも頼ってみましょう。
同じキーワードでも検索結果がこんなに違います。


人体は『資料用3Dモデル』が便利

人体の資料は3Dモデルを利用するのがおすすめです。自分で希望のアングルやポーズを作れるので、ドンピシャで欲しい資料が手に入ります。
ネットに落ちている誰かの資料を頼るのも一つの方法ですが、断片的で適切な資料が見つかる保証はありません。
僕は手の資料を検索したことがあったのですが、検索結果では欲しい資料が見つからず、ひたすら関連画像を掘り進めることになりました……
仮に集められたとしても、色々な所から集めた資料は描き方・クセにバラつきがあり、見づらいことが多いです。
3Dモデルは思い通りに操作するのに慣れが要りますが、見返りは十分にあると思います。
無料で使えるものが多いので、この機会に試してみてはいかがでしょうか。
- デザインドール
- イージーポーザー Easy Pose
- CLIP STUDIO PAINT PRO
(ペイントソフト)
- ドールのアトリエ
- PoseTrainer
- Human Anatomy for Artist(実写)
- ANATOMY360(実写風)
これでも満足できない場合は、MMDやUnity、Blenderといった3DCGソフトの活用も検討しましょう。
自撮りするのもアリ
3Dモデルを使いたくない人や、操作が面倒くさいという人には自撮りがあります。本格的なカメラがなくてもスマホがあれば誰でもできる簡単な方法です。
ただし、自撮りを参考にする場合はキャラとの身体の違いに気をつけましょう。
女性キャラを描きたい男性が、自撮りそのままに描き写してしまうとどうなるかは……お察しのとおりです。
『SNS・投稿サイト』は二次創作の参考に

ゲーム・アニメキャラやVTuberのファンアートを描きたい時はTwitterやpixivなどを利用しましょう。
他の人が描いたファンアートもそうですし、何より公式が配布してくれている設定資料があれば絶対に確保すべきです。
二次創作をする人ならどんなに面倒でも1枚は手元で見られるようにしておきましょう。
- X(Twitter)
- pixiv
- ART street
- DeviantArt(海外作品多め)
背景資料なら『写真素材サイト』

背景に関しては素材サイトから写真を入手するのがおすすめです。
ブログや雑誌、映像と、様々な場面で使用される写真素材は、背景の資料にもうってつけ。広大な自然から、ありふれた日常風景まで幅広く揃っています。
もちろん、動物や植物などの資料探しもここで可能です。
とにかく無料でも困らないレベルに素材が豊富なので、ぜひ使ってみて下さい。
素材サイトが色々あって悩むかもしれませんが、下に紹介する2サイトだけ覚えておけばOKです。
理由は単純で、無料素材サイトの画像をまとめて検索できてしまうからです。
遠慮なく使っちゃいましょう。
『本・電子書籍』なら まとまった量の資料が手に入る

書籍であればテーマに特化した情報を体系的に入手できます。
ネットを探しても見つからなかったダイナミックなポーズ、身体の一部分に特化した解説など、ニッチな題材や深いレベルの知識・ノウハウを求めるなら有力な手段です。
イラストレーターの画集も自分のイラスト制作に応用できるようなヒントがいっぱい。
ただしお金が掛かるので、セールやKindle Unlimitedのようなサブスクリプションサービスを利用するようにしましょう。
図書館も活用しよう
案外盲点なのが図書館の存在。図書館の規模にもよりますが、思ったよりもイラスト関連の本が充実しています。
Amazonや楽天で何千円とする本が無料で読めるとしたら最高ですよね。
長期間読むような本じゃない場合は、購入する前に一度図書館へ足を運んでみては。学生は街の図書館だけでなく、学校の図書館も利用できて本当に羨ましいです……
おまけ:資料閲覧が捗る便利ソフトの紹介

資料集めが終わったらイラスト制作に取り掛かることになりますが、何枚も資料を表示したい時、皆さんはどうしていますか。
パソコンのフォトアプリで1枚1枚立ち上げたり、ペイントソフトに読み込ませたり……画像閲覧ソフトを使えばそういった手間をごっそり減らせます。
複数の画像を並べた状態を1つのデータとして管理できるので、資料を画面に広げ直す手間がなくなります。
PureRefとKuadroの2つが有名ですが、操作感が違うぐらいで基本的なところはそう変わりません。
どちらも無料でダウンロードできるので、資料が散らかってストレスを感じている人は検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
資料を集める方法として
の6つをおすすめしました。
資料集めしたいけど、どこで集めればいいか分からないという人は、試しにこの中から実践してみてはいかがでしょうか。
資料を探す際は目的と時間を決めておくと、効率的に作業できます。様々な手段を使って資料集めを行い、イラストの完成度を高めていきましょう。