どうも、クリスタ バージョン1から買い切り一筋の京時ロメ( @kyotoki_OX)です。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)のバージョン3.0のリリースが発表されましたので、リリース日や買い切り版の変更点、新機能などについて情報をまとめました。
バージョンアップの詳細を知りたいだけの方はもちろん、新規でクリスタの購入を考えている方の参考にもなれば幸いです。
それにしても、2.0から1年で3.0が来るとは…ペースが早いですね
概要・リリース日
クリスタのバージョン3.0は、2024年3月14日にリリースされました。
この大型アップデートでは、3D・アニメーション関連の機能強化や、レイヤーカンプ・カラーリファレンスの実装など様々な追加・変更が行われています。
無期限版(買い切り)のクリスタ2.0を使用している方なら、Ver.2.1以降に追加された機能も利用できるようになるため、バージョンアップによる変化は非常に大きいものとなるでしょう。
バージョン3.0の新機能
バージョン2.0から3.0へバージョンアップすることで、主に下記のような機能が強化されます。
「主な」新機能だけでもこれだけの充実ぶりなので、実際のアップデートは2.0の時を大きく上回る規模になりそうです。
ただ、これらには2.1以降の追加分も含まれているため、サブスク勢からすると3.0での変化は少なく感じるかもしれません
以下、公式ページを元にした新機能の紹介になります。
3D関連の機能
■親子関係の設定(Ver.2.2)
- 連動させてまとめて動かすのが簡単に
- デッサン人形の場合、身体の特定の部位にアタッチ可能
例えばデッサン人形に剣を握らせているなら、腕を動かした時に剣も連動して動いてくれる感じですね。使い勝手が大きく改善しそう
■VRMファイルの読み込み対応(Ver.2.2)
- 3DアバターやVTuberのモデルに使われる形式の3Dを読み込める
■3Dデッサン人形の強化(Ver.2.1 & 2.2)
- ポーズの左右対称化が可能に
- 上腕と前腕、膝上と膝下を個別に調整できる
- 腰の高さや肩の厚みなど、調整できる値を追加
今までは両手両足を同じポーズにするのにそれぞれパーツを調整しなくてはなりませんでしたが、左右対称化によって一気に楽になりそうです。正座みたいなポーズが作りやすくなりますね
■法線マップ(ノーマルマップ)の読み込みに対応(Ver.2.3)
- テクスチャで精細な凹凸が表現された3D素材を作画に活用できる
作品管理機能
■レイヤーカンプ
- レイヤーの表示・非表示状態をレイヤーカンプとして作成し、切り替えが可能に
- 作成したレイヤーカンプを元に一括で画像を書き出し
- 差分の制作・管理が簡単に
ソシャゲにあるような、キャラの差分イラストが制作しやすくなります。私も制作の過程や落書きで差分を作ることがあるので、これは使ってみたいです
■制作時間の記録/表示(Ver.2.1)
- 作品の制作時間が[情報]パレットに表示されて確認可能に
制作時間が長すぎて悩んでいる身としては、地味にありがたい追加です。何日かかったかではなく実際の制作時間がどれくらいだったかが分かれば、より正確に現状把握ができると思います
仕上げ・加工関連機能
■メッシュ変形の改善(Ver.2.3)
- 格子点を複数選択してまとめて移動できる
- 最大分割数が増え、より細かい編集が可能に
■色調補正機能の強化
- 色味を近づけたい画像やグラデーションを設定して、直感的に色の変換を可能にする「カラーリファレンス」
■フィルターの追加
- 自由度高く鉛筆で描いたような加工ができる「えんぴつ調フィルター」など
テキスト
■レイアウトがより自由に
- 均等揃え、両端揃えの追加(Ver.2.2)
- カーニングで字間を調整できる(Ver.2.2)
- テキストを円形に配置可能に
■フォント名の検索(Ver.2.1)
- フォントの選択時にキーワード検索で絞り込める
ブログ記事のサムネ作成にも使うことがあるので、個人的にテキストまわりの改善は嬉しいです
アニメーション制作機能
■より直感的な操作が可能に(Ver.2.2)
- アニメーションフォルダー内でのレイヤーの追加、削除がより感覚的に行える
■オーディオスクラブの追加
- プレビュー再生を行わなくても、タイムラインパレット上で音声が確認できる
■透過GIFアニメーションの出力に対応(Ver.2.1)
- 背景を透過したアニメーションGIFが書き出せる
書き出し機能
■ウォーターマーク設定機能(Ver.2.2)
- 書き出した画像/タイムラプス動画に任意の画像をウォーターマークとして設定できる
無断転載や自作発言などの悪用を減らすためのウォーターマークを、手軽に設定できるようになります。
■タイムラプスのファイルサイズを軽量化(Ver.2.1)
- タイムラプスの記録を有効にしたclipファイルの容量が最大80%減少
インターフェース
■サブビューの改善(Ver.2.2)
- 登録した複数の画像を一覧表示
■シンプルモードの追加(Ver.2.1)
- タブレット/スマートフォンで、シンプルなUIで画面を広く使った制作が可能に
バージョン3.0の価格
バージョン3.0のリリースに合わせて、買い切り版の価格改定が行われます。
CLIP STUDIO PAINT PROVer.3.0 無期限版 | ダウンロード版:5,900円(改定前: 5,000円) パッケージ版:8,000円 |
Ver.2.0→3.0 優待バージョンアップ (無期限版) | 2,300円(改定前: 2,000円) |
PROはダウンロード版が900円、優待バージョンアップが300円値上がりしています。
CLIP STUDIO PAINT EXVer.3.0 無期限版 | ダウンロード版:24,900円(改定前: 23,000円) パッケージ版:34,000円 |
EXVer.2.0→EX3.0 優待バージョンアップ (無期限版) | 7,200円(改定前: 6,000円) |
PROVer.2.0→EX3.0 優待アップグレード (無期限版) | 21,300円(改定前: 20,000円) |
EXはダウンロード版が1,900円、優待バージョンアップが1,200円、優待アップグレードが1,300円値上がりしています。
Ver.3.0から復活した買い切りのパッケージ版は、希望小売価格がPROで8,000円、EXで34,000円となっています。
バージョン3.0の注意点
■Ver.1.0→3.0のバージョンアップは不可
バージョン1.0の無期限版をお持ちの方なら
- アップデートプランを利用する
- バージョン2.0へ優待バージョンアップする
- あらためてバージョン2.0を購入する
のいずれかを行うことでバージョン3.0へバージョンアップできるようになります。
2.0を飛ばして3.0にはできないので注意しましょう。
■新機能の互換性
バージョン3.0の新機能を使って編集を行った部分などは、バージョン2.0以前のクリスタで編集できない場合があります。
複数台のデバイスでバージョン違いのクリスタを使っている人は気を付けたいですね。
まとめ
クリスタ バージョン3.0の情報は以上です。
バージョン2.0のときは正直そこまで魅力を感じられずにいたのですが、今回は積極的に使いたいと思える機能がいくつもあったので、遅かれ早かれバージョンアップしたいと考えています。
ただ懸念点も出てきまして、今後のバージョンアップがどういったペースで行われるのかが気になります。もし今後も1年間隔でバージョンが上がる場合、そのたびに料金を払っていては、実質年額プランのサブスクと変わらないのでは?と思うのです。
そうなると、少なくとも通常価格でのバージョンアップはお得度が大きく下がるでしょう。
買い切りのコスパを生かしたいなら、セールの活用は必須級ですね。私はすぐにバージョンアップせず、セールまで待とうかなと思っています
セルシスさんにサブスクへ誘導したい思惑があったのかどうか真意は測りかねますが……万が一大きな変化が起きても対応できるよう、この機会にクリスタとの付き合い方を見直しておいた方がいいのかもしれません。
(参考記事)CLIP STUDIO PAINT バージョン3.0を提供開始 より描きやすく、制作を効率化する多数の新機能を追加