
これからクリスタで使うためのプリセットを作りたいけど、上手く作れるか不安……
TourBoxプリセットの作り方を知っているかどうかと、使いやすいボタン割り当てができるかどうかは別問題です。
もちろん使いながら調整していくのは必要ですが、基準となるプリセットや考え方があれば、よりスムーズに自分好みの設定を見つけられるのではないでしょうか。
そこで本記事では、これからクリスタ用のTourBoxプリセットを作りたいという方へ向けて、筆者が使っているプリセットを紹介します。
キー割り当てを行う際の筆者なりの考え方もまとめてみましたので、少しでも参考になれば幸いです。
「そもそもプリセットを一から作るのが面倒」という方も、TourBox公式ページで配布されているプリセットをいくつか紹介していますのでぜひお役立てください。

筆者のクリスタ用プリセット紹介
早速ですが筆者のクリスタ用プリセットのボタン設定をご紹介します。
なぜそういう割り当てにしたのか説明もしていますので、自分だったらどうするか考えながら見ていってください。
ノブ部分

ノブ | ブラシサイズを下げる ⇄ ブラシサイズを上げる |
ノブ(プレス) | 左右反転 |
スクロール | [Mouse]マウスホイール(逆方向) |
スクロール(プレス) | 画面サイズに合わせる |
スクロール+トップ | 次のサブツールに切り替え ⇄ 前のサブツールに切り替え |
スクロール+サイド | 下のレイヤーへ移動 ⇄ 上のレイヤーへ移動 |
ダイアル | [CSP]キャンバス回転 |
ダイアル(プレス) | 回転・反転リセット |
クリスタの「ツールプロパティ」からだと目的のサイズにしづらく、「ブラシサイズ」からだと直感的に選びづらい上にキャンバスのスペースを圧迫しがちだったので、ノブ部分にブラシサイズの調整を割り当てました。
ノブ(プレス)にはブラシサイズ関連で割り当てたい操作が無かったため、代わりに比較的よく使う「左右反転」を入れています。
スクロールに関してはマウスホイールと同じ形状・操作性のため、そのままマウスホイールを設定しました。これでキャンバスのズームができるようになります。
スクロール(プレス)は「画面サイズに合わせる」となっていますが、この操作でズーム倍率・位置のリセットが可能です。
キャンバスのズームができるようになったら回転もできるようにしたいと思い、ダイアル部分には「キャンバス回転」を割り当てました。
ダイアル(プレス)はダイアルの操作と関連して「回転・反転リセット」を設定。
スクロール+トップ・スクロール+サイドについては、使用頻度が少ないもののスクロールと相性の良さそうな操作を試験的に割り当てています。
メインボタン部分

サイド | Ctrl |
トップ | Shift |
トール | 一つ戻る(取り消し) |
ショート | ひとつ進む(やり直し) |
メインボタン部分は全体的に大きなボタンが多く、使用頻度の高い操作を割り当てています。
CtrlとShiftは項目を複数選択したり、変形から自由変形に切り替えたり、ペンツールで直線を引いたりなど、何かと使い所が多いのでサイド・トップにそれぞれ採用。
「ひとつ進む」は正直そこまで使わないのですが、「一つ戻る」だけではいざという時に不便なのでトール・ショートにまとめています。
ただ、これらの操作をトール・ショートに割り当てていると他のボタンと組み合わせづらくなるのがデメリットです。

離し入力にすれば他ボタンと組み合わせた時の取り消し・やり直し暴発を防げそう
キットボタン部分

Tour | 色混ぜ |
上 | ペン / 鉛筆 |
下 | 消しゴム |
左 | バケツ / グラデーションツール |
右 | ブラシ / 筆 / エアブラシ / デコレーション |
上+トップ | 選択範囲 |
下+トップ | 選択解除 |
左+トップ | 自動選択 |
右+トップ | 拡大・縮小・回転 |
上+サイド | 切り取り |
下+サイド | 下のレイヤーでクリッピング |
左+サイド | コピー |
右+サイド | ペースト |
C1 | 塗りつぶし |
C2 | Delete |
Tourボタンには色混ぜツールを割り当てていますが、ここはまだ模索中。今のところは保存(Ctrl+S)とスポイトツールのどちらかを割り当てようと考えています。
十字キーにはよく使うツールを設定しています。クリスタ側のショートカットキー設定で同じキーを割り当てているツールがあるため、例えば上キーを押すとペンツールに、もう一度押すと鉛筆ツールに切り替えることが可能です。
トップボタン+十字キーの組み合わせには選択範囲系のツールと、セットでよく使う変形を割り当てました。
サイドボタン+十字キーにも同様に、よく使う機能としてコピー&ペーストを設定。下+サイドボタンだけ別の操作になっていますが、今のところ使っていないので「切り取り+ペースト」といったセット操作に置き換えようか検討中です。
C1とC2は頻繁には使わないけど便利な操作として塗りつぶし・Deleteをそれぞれ登録。レイヤー全体を塗ったり消したりといった使い方以外にも、選択範囲ツールと組み合わせて特定の範囲を塗りつぶし・消去するのに重宝します。
使いやすいクリスタ用プリセットを作るコツ
筆者の場合、TourBoxに限らず片手デバイスのキー割り当てを決める際は、
- よく使うツール・操作は押しやすい位置に設定する
- 無理に設定を埋めようとしない
- 同じ系統の操作(例: コピー・ペースト)は固めて配置する
といったことを意識しながら設定しています。
1. よく使うツール・操作は手の近くに集める
元々TourBoxのボタンはどれも無理なく指が届くようにはなっていますが、より快適に使いたいのであれば、よく使うツール・操作を手から近い位置のボタンに割り当てましょう。
TourBoxに手を添えると、無意識に触っているボタンやノブがあるはずです。
それらのボタン・ノブへ頻繁に使用する操作を設定しておくことで、スムーズに押せるようになります。
2.無理に設定を埋めようとしない
TourBoxで何でも操作しようとして無理に割り当てようとするとかえって使いづらくなる恐れがあります。
例えばとあるボタンに「取り消し」操作を割り当てたとして、それを2連続押した時に別の操作を行うように設定したとしましょう。
この場合、複数回「取り消し」をしたい場合に別の操作が行われてしまうため、非常に不便です。
割り当てた操作が多いほど使いこなせた時の効果は大きいですが、押し間違い・誤操作のリスクも考えた上で設定しましょう。
また設定が増えれば増えるほど、覚えるのが大変になるという点も注意が必要です。
3.同じ系統の操作(例: コピー・ペースト)は固めて配置する
「トップボタン+十字キーは選択範囲&変形」「サイドボタン+十字キーはコピペ」といったように、同種の操作は固めて配置するようにしています。
この方が覚えやすいですし、前述のような複数のボタンを組み合わせた操作でも指の動きを最小限に抑えられ、操作速度の向上や誤操作の防止になって便利です。
設定が面倒な人向け! おすすめの配布プリセット
公式ページの配布プリセットは、シンプルに日本語のものをおすすめします。
もちろん日本語以外のプリセットも使えますが、登録している操作名などがその国の言語であるため理解するのに労力がかかるし、プリセットをアレンジして使いたい人はなおさら苦戦することでしょう。

現時点で日本語のクリスタ向け配布プリセットは4つと少ないので全部紹介することにします。今後増えることに期待したいですね。
一つ注意点ですが、配布プリセットで登録されている設定とあなたが使っているクリスタのショートカットキー設定が異なっている場合があります。TourBoxが表記と違う操作を行ったり、何も反応しなかったりした際には設定を見直してみてください。
クリスタのショートカットキー設定は、「ファイル」→「ショートカットキー設定」から確認できます。
▶たふぃ さん(Windows)



▶manya@home さん(Windows)



▶Ke さん(Windows)



▶た ま さん(MacOS)



まとめ
以上、クリスタ用のTourBoxプリセット紹介でした。
今回紹介したプリセットや考え方を参考に、自分にベストな設定を探していただけたらと思います。
筆者自身もまだ今の設定で100%満足しているわけではありませんし、今後も引き続き改良を加えていくつもりです。
また何か大きな変更を加えた際には本記事も更新していきたいと思いますので、また設定に困るようなことがあればぜひお役立てください。
