今回は書籍の要約をやってみます。どうも、京時ロメです。
皆さん、文を書くことに何かしら抵抗を持っていませんか?
学生時代は宿題で読書感想文を書かされ、社会人になればレポートや企画書の作成と、僕たちは人生のあらゆる場面で文章を書きます。
「毎回毎回どうして苦しみながら文章を書かなきゃいけないんだろう?」
そんな疑問から文章術を調べ始めた僕が見つけた一冊がこれです。
では早速いきましょう。
概要
23年(2017年時点)の間、一度も締め切りを破ることなく1か月15万字、5日で1冊本を書く超速筆のブックライター上阪徹さん。
「超スピード文章術」は、そんな彼が実践している文章術が凝縮された本になっています。
企画書やブログだけでなく、本の執筆にも活用できるテクニックが満載。
特に文章を効率よく作成するために十分な量の「素材」を用意しようってのを全体を通して語っています。
なぜ文章を書くのに時間が掛かってしまうのか
そもそも僕らって、なぜ文章を書くのに時間が掛かってしまうんでしょうか?
この疑問に対して著者の上阪さんは次のような理由をあげています。
「上手く」書こうと意識しているから
私たちが文章を書くときに重要となるのは「表現」ではなく「要件」です。
小説を書くような場合は必要ですが、メールや企画書に詩的な表現は必要でしょうか?
必要ありません(反語)。
起承転結とかそういうことを気にしてるから一向に進まないのだと上阪さんは指摘しています。
本書では「要件」が重視されている例として、LINEがあげられています。
文章の苦手な僕らがLINEなら簡単にやりとりできるのも「表現」を必要としていないからだったんです。
ゼロから文章を書こうとしているから
何も情報を集めないまま執筆に取り掛かると大抵の人間は筆が進みません。
一握りの天才と言われる小説家たちはもしかすると可能でしょうが、基本的に何の準備もなしにスラスラ文章を書けるわけがないですよね。
新聞記者でさえ十分な素材が無いと文章が書けないのですから、僕たちはもっと悲惨なことに…
ちょろっと書いては調べて、またちょっと書いては調べて…なんてやってたら埒が明かないですよね?
これが「文章を書くためには何よりも最初に素材を集めろ!」と上阪さんが主張する理由です。
10倍速で書くための素材文章術
文章を書くときは「どう書くかではなく何を書くか」が大事だとしていますが、 そもそも素材とは何なのでしょうか?
- 独自の事実
- エピソード
- 数字
この3つを本書では素材と定義しています。
読み手に伝えたい内容そのものが素材になるわけですね。
素材に目を向ける。それだけで文章は今よりも速く書けるようになります。
2つのルールを守って正しい素材を集めよう
早速素材集めをしよう!…といきたいところですが、正しい素材を集めるために守りたいルールがあります。
まず一つ目は文章を書く「真の目的」を決めること。
何のためにその文章を書くのか、その文章で何を感じてもらいたいかを明らかにすることで必要な素材・不要な素材が分かるようになります。
もし誰かから依頼されて文章を書くときは依頼人から真の目的を聞いておきましょう。
二つ目に守りたいルールは具体的な一人の読者を定めること。
みんなに向けて書いた文章は誰にも刺さりません。
ターゲットを定めることでそれに沿った素材集めが出来るようになります。
例えばですけど。
あなたが自社の新製品を外部に紹介するプレゼンを任されたとします。
もし自分の発表を聞くのがどういう人達なのか、全く教えてくれなかったとしたら?
相手は取引相手の会社かもしれないし、マスメディアかもしれないし、宇宙人かもしれない。
こんな状況でまともなプレゼンができるでしょうか。
「誰へ向けて」、「何のために」書くのか、この2点をしっかり押さえましょう。
素材をひたすら集める
ターゲットの読者と真の目的を定めたら素材をガンガン集めます。
少ないより多い方が断然良いです。
少なすぎると集め直さないといけませんが、多すぎた時は削ればいいだけですし。
思いついたアイデアがあればすかさずメモ。
見たもの・自分の感覚も素材になります。
スキマ時間も有効活用し、常にアンテナを張って情報を蓄えていきましょう。
素材を読みやすいように組み立てる
十分に素材が集まったらそれらを一覧できる状態にしましょう。
「目の前の人に伝えるならどういう順番で伝えるか」考えながら、書く順番を決めていきます。
文章の最後にはオチを持ってきます。見つからないなら「まとめ」を置きましょう。
一気に書き上げる
さあ構成ができたら後は一気に書き上げます。
書いている途中で直したい部分が出てきても気にしてはいけません。
マークをつけておいて後で調べましょう。
大事なのは、後で書き直すことを前提に速攻で書き切ることです。
完璧主義は捨てましょう。
文字数制限があってもここでは気にせずに書いていきます。
気を付けることとしては、文章にリズムを持たせるために一文60文字以内を心掛けましょう。
文章を読みやすく整える
さあ最後まで書いたし、見直すか~!
ストップ。ストップです。
上阪さんは書いてすぐに見直すのをオススメしていません。
書いた文章は一晩寝かせましょう。どうしても待てないという方はコーヒーでも飲みましょう。
その方が冷静に、客観的に文章を見れるようになります。
(…こういうところ絵と似ているよなぁ)
さて、十分に頭を冷やしたら文章の見直しに取り掛かります。
1回目の見直しでは文章全体を見渡して全体のまとまりを確認します。
説明不足な部分が無いか、嫌悪感を抱かせないか、語尾のリズムづくりが上手くいっているかをチェックします。
その後はどんどん細部を見直していきます。
自分で理解できない文章はありませんか?
あなたが理解できない文章は読者も理解できません。
変なカタカナ言葉も分かりやすい日本語に翻訳しておきましょうね。
似た内容や指示語・順接の調整も大事。
順接は冗長な印象を与えがちなので、本当に必要だと思った時だけ使いましょう。
一方で逆接は展開を生むことが出来るので、リズムづくりに活用できます。
これらを終えた後で文字数を削り、誤字脱字をチェックします。
削るときは対象読者・目的に立ち返り、素材ベースで削ります。
まとめ
ここまでのを簡単にまとめると、
- 素材がたくさんあれば文章はスラスラ書ける!
- 「誰に」「何のために」書くかを明らかにして適切な素材を集めよう!
- スキマ時間などを活用してあらゆるところから素材を集めよう!
- 集めた素材は一覧にして順番決めしよう!
- 構成が決まったら最後まで一気に書き切ろう!
- 読みやすい文章になるように整えよう!
てな感じですかね。
本書ではここで書いたこと以外にも、メールから本の執筆まで様々なケースに対応した文章作成方法や、著者が取り入れている素材管理方法などが解説されています。
もっと色々なテクニックが知りたい!という方は手に取ってみてはいかがでしょうか。
ではでは今回はこのへんにて。