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SOUNDPEATS Air6 Proをレビュー!高音質&欲しい機能がひと通り揃った集大成の一台

4.5
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こんにちは、絵描きの京時ロメ(@kyotoki_OX)です。

今回はSOUNDPEATSの新型完全ワイヤレスイヤホン「Air6 Pro」を、約2週間使い込んで検証しました。

過去のAir Proシリーズで「これがあれば」と思っていた、装着検知やワイヤレス充電がAir6 Proでは追加されており、ワイヤレスイヤホンとしての完成度がより高まった印象です。

音質面でも、10mmだったダイナミックドライバーが11mmに変わり、ボーカル表現を軸としたサウンドチューニングへと刷新されるなど、様々な変更が加えられています。また、機能も全面的に強化されており、ANCの公称スペックが-55dBから-58dBへ、再生時間が最大6時間から12時間へ、Bluetoothが5.4から6.0へとそれぞれ上がっており、多くの面で期待大です。

Air6 Proとの比較先としてはAir5 Proが妥当ですが、本記事ではレビュー実績のあるAir5 Pro+との比較を軽く交えながら使用感をお伝えしていきます。

この記事はSOUNDPEATS様よりサンプルの提供を受けて執筆しています。記事内のリンクからご購入いただくと、当ブログに紹介料が入ります。

ロメ
ロメ

先に結論を言うと、この価格帯でこの音質なら十分すぎる出来だと感じました。欲しかった機能はひと通り揃い、音も満足のいくレベルで、イコライザーやDolby Audioで好みの味付けもできます。

バッテリーも前作より改善されましたが、公称12時間を鵜呑みにすると肩透かしを食らうかもしれません。記事ではそのあたりにも触れていきます。

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結論

充電ケースを開けてイヤホン本体を並べたSOUNDPEATS Air6 Proの全体像
項目結果
音質分離感がよく、ボーカルが前に出る。低音・高音特化型ではない
ANC低域はほぼ無音になる。人の声も想定より削れる
遅延ゲームモードON時+95ms前後で標準的。最速の+79msを出すならaptX LL対応のBT発信機推奨。
バッテリー(連続再生時間)条件次第。ANC ON・2台接続で3時間40分、ANC OFFなら7時間41分〜10時間4分
音漏れ非常に少ない。音量50%なら10cm以内まで近づいてようやく聞こえるレベル
弱点アプリのログインが必須。マイクは平均的

充実した機能と高い音質を両立した1台で、イヤホン自体の不満点はほぼない、というのが率直な結論です。Air5 Pro+で気になっていた点がしっかり埋まっていて、日常使いでも安心して勧められます。

ただし12時間もつイヤホンを期待して選ぶと、条件によっては「思ったほどもたないな……」と感じてしまうかもしれません。

スペック

項目Air6 Pro(公称)
ドライバー11mm ダイナミック1基(PU+PMI複合振動板)
対応コーデックSBC / AAC / LC3 / LDAC / aptX / aptX Adaptive / aptX Lossless
Bluetooth6.0(チップ QCC3091)
再生周波数帯域20Hz〜40kHz
ANCAdaptive ANC 最大-58dB/マイク片側4基
再生時間本体12時間 / ケース込み52時間(AAC・音量60%・通常モード)
充電ワイヤレス充電・USB Type-C/急速充電10分→4時間
電池容量本体60mAh/ケース600mAh
防水IPX5(本体のみ)
装着検知対応
その他Snapdragon Sound / ハイレゾ認証 / LE Audio / Dolby Audio
重量片耳4.5g/ケース込み51.95g
カラーブラックのみ
価格 / 発売日12,380円 / 2026年8月28日

※価格は2026年9月時点の通常価格です。セールやクーポンで変動する場合があります。

この記事の検証はファームウェアv0.2.5(S27)、専用アプリ「SOUNDPEATS」バージョン2.4.42の時点で行っています。アップデートで挙動や数値が変わる可能性がある点はご了承ください。

Air Proシリーズの中で今回初めて搭載されたのは、私調べですが装着検知・ワイヤレス充電・Dolby Audioの3つで、いずれも実機で動作を確認できました。

また、表には記載しませんでしたが、Google Fast Pairが公式スペック表で「9月対応予定」となっています。検証時点の私の環境では、まだ使えませんでした。

内容物と外観

では、まず箱を開けたところから見ていきます。

SOUNDPEATS Air6 Proの付属品一式。USB-Cケーブルと5サイズのイヤーピース

イヤーチップはXS/S/M/L/XLの5サイズが付属していました。USB-Cケーブルは端子込みで約27cm、ケーブル部分のみだと約22cmです。

マット仕上げのSOUNDPEATS Air6 Proの充電ケースを閉じた状態

ケースの質感はマット仕上げです。Air5 Pro+にあったような金色の装飾はなくなりましたが、それで安っぽく見えるということはありません。

ケースの使いやすさについて、特に他のイヤホンと異なる点はありませんでした。寝ぼけている時に左右間違えて入れてしまうことがありますが、それ自体は本製品に限った話ではないですからね。

楕円形のノズルが分かるSOUNDPEATS Air6 Proのイヤホン本体の正面

ノズルの形はAir5 Pro+と同じく楕円でした。これは後で触れる他社製イヤーピースの適合具合に影響してきます。

外観のチェックが終わったところで、次は実際に着けた感触を見ていきます。

装着感

本体は片耳4.5g。角張った部分がないぶん、着けている間の違和感は最小限でした。充電が切れるまでつけっぱなしにしていても、装着そのものが苦になることはありません。

走ったりジャンプしたりしても外れませんでしたが、これは自分に合うイヤーピースを選べていることが前提です。

SOUNDPEATSアプリのフィット感検出で左右とも合格と表示された画面

アプリの「フィット感検出」を使えば装着状態を確認できます。私の場合は左L・右XLの組み合わせで両耳とも合格でした。音の聴こえ方もANCの効きも大きく変わってきますので、イヤーピースは絶対に自分に合ったものを使いましょう。

SOUNDPEATSアプリのフィット感検出で片側だけ不合格と表示された画面

片方だけわざと正しく着けずにテストしてみたところ、左右どちらが合っていないかを個別に教えてくれました。

ロメ
ロメ

私の場合は左がL、右がXLで合格しました

助手ちゃん
助手ちゃん

両耳同じサイズがフィットするとは限らないんですね

他社イヤーピースは使えるのか

ノズルが楕円だったので、手持ちの3種類が装着できるのか試してみました。

製品ノズルへの装着
Final E500 付属品△(装着できるがやや強引)
AZLA SednaEarfit MAX for TWS◯(Sサイズのみ△)
AZLA SednaEarfit MAXSS:✕(付かない)/ML:◯

3つ中2つが有線イヤホン向けでしたが、意外と装着できるものが多かった印象です。ちなみに私の耳では、たまたま有線イヤホン向けの2つのほうがしっくりきました。とはいえ耳の形は人それぞれですし、ここでの主題はあくまで「ノズルに装着できるかどうか」なので、こんなこともあったという程度に受け取ってください。

装着の可否の話に戻ると、同じ製品でもサイズによって装着できたりできなかったりするのは新しい発見でした。例えばSednaEarfit MAXはSSサイズが付かず、MLサイズなら付きました。

そこで今度は、4種類のイヤーピースの口を上に向けて定規と並べてみることに。

4種類のイヤーピースの口を上に向け、定規と並べて軸の肉厚を比べた写真
上から2番目が軸の肉厚が薄いタイプ

口の大きさ自体はどれもほとんど変わりません。違っていたのは軸の肉厚と素材の柔らかさでした。E500とSednaEarfit MAX for TWSは伸縮性があるので楕円ノズルまで広がってくれますが、SednaEarfit MAX SSは軸に厚みがあって広がりませんでした。口が小さいから付かない、というわけではないんですね。実際、付属のXSは何の抵抗もなく装着できました。

もし楕円ノズルのイヤホンで他社イヤーピースを試すなら、「軸が薄くて柔らかいかどうか」は重要なポイントとなりそうです。

ロメ
ロメ

それでもハマらないリスクは0とは言えないので、あくまで自己責任でお願いします

※写真は定規と並べた相対比較にとどめているので、「何mm以下なら付く」という数値の目安は出していません。

なお付属イヤーピースの着け外しは、Air5 Pro+と比べてかなり楽になっていました。数秒で終わります。

音質

音の割れや潰れがなく、分離感の良さが際立ちます。輪郭がくっきりしていて、細かな音も埋もれずに鳴ってくれました。

特に良かったのはボーカルです。息づかいまで聞き取れて、自分がマイクになったような感覚がありました。SOUNDPEATSさんからは菅田将暉「Standby」、玉置浩二「メロディー」、徳永英明「なごり雪」の3曲を聴きどころとして案内されましたが、確かにこの傾向を特に強く感じられました。

同社のイヤホンである「H3」ほど重低音を前面に出すタイプではありません。また、コンサートホールのような広がりを感じるというより、目の前で演奏してもらっているような距離感です。高域は存在感を出しつつも刺さらず、低域が過剰でないぶん、30分以上聴き続けても疲れにくいと感じました。

この印象は箱出しの第一印象から2週間使っても一貫していました。Air5 Pro+でハイブリッド構成を経験した後だったのでダイナミック1基の音はどうなんだろうと思っていましたが、何も問題はありませんでしたね。むしろボーカルの表現は良くなっている印象です。

ロメ
ロメ

このあたりは質ではなく傾向の違いだと思っています。

気になった点を挙げるとすれば、全体的に少し音量が大きいことくらいですね。

コーデックによる違い

aptX Lossless・LDAC・aptX Adaptiveを聴き比べてみました。どれも満足できる音質です。

ただ、私はオーディオマニアではないですし、音楽に精通している人間でもないので、高音質コーデック同士の違いは未だに確信を持てていません。

違いを必死に探して、LDACだけわずかに音の伸びが良いかも?と思った程度でした。クイズで出されて言い当てられる自信は正直ありませんね。SBCとの差ははっきり分かるのですが、上位コーデック同士の差はやはり私の耳では厳しかったです。

Dolby Audio

ONにすると空間が一気に広がり、音が響いて聴こえるようになります。クラシックやオーケストラ、映画鑑賞では積極的に使いたい機能です。

一方でASMR・音声作品ではOFFをおすすめします。距離感の表現が平面的になり、耳元ではなく少し離れた場所から鳴っているように聞こえるためです。自分のまわりに見えないバリアができて、そこに音がぶつかっているような感覚でした。音楽でも合わないものはありますので、自分の耳で聴いてみて、好きなように使い分けてみてください。

ちなみにミュージックモードとムービーモードの2つが用意されていますが、両者の違いはよく分かりませんでした。

なお本機のイコライザーはOFFにできず、Dolby AudioをONにするとEQのチェックが自動的に外れる関係になっている点は注意が必要です。

マイク

静かな室内で録音したところ、平均的なワイヤレスイヤホンの音質でした。会話には十分です。

※注意: 筆者の声が流れます。

屋外で風がある場面だと、発話の前後が途切れがちになります。これは他のワイヤレスイヤホンでも起きやすい傾向です。

※屋外の環境音を流しながら、ハンディファンで顔に風を送って再現しています。

Discordでの通話も試しましたが、クリアな音質とまではいかないものの、会話に支障は出ませんでした。

ANC・外音取り込み・音漏れ

ANCの効果を数値で測定する環境がないため、dBの数値は出さずに条件を固定した聴き比べで評価しました。公称の-58dBとの一致・不一致はここでは判定していません。

エアコンとPCのファン音(平均30dB前後)、駅の雑踏の音源をスピーカーで再生したもの(同55dB前後)、自分のキーボードのタイピング音の3種類を、ノーマル→ANC ON→外音取り込みの順に1回ずつ聴きました。イヤホン側は無音です。

ノイズノーマルANC ON外音取り込み
低域の連続音気にならない程度に聞こえる限りなく無音に近い外している時と同じくらい
人の声気休め程度に軽減ザワザワが大きくカットされ、限られた音だけ細かい声が聞こえるようになる
キーボードカタカタ音が聞こえる低域がカットされ、小さく軽い感じに軽く叩いた音まで聞こえて自然

低域はほぼ聞こえなくなります。人の声は完全には消えませんが、想像していたよりずっと削られました。

ANC ONの副作用として気になりがちなホワイトノイズは聞き取れませんでした。圧迫感もごくわずかで、バッテリーが切れるまで着けっぱなしでも気になりません。

外音取り込みでは、自分の声にわずかなこもりを感じます。それでもノーマルやANC時よりは会話がしやすく、十分な効果がありました。イヤホンを外している状態と比べると、わずかに空気の流れる音が入りますが、気になるレベルではありません。

SOUNDPEATSアプリでノイズキャンセリングモードを風切り音低減に切り替えた画面

屋外でANCをONにすると風切り音がうるさくなる機種もありますが、Air6 Proはノイズキャンセリングモードを「風切り音低減」に切り替えることで対応できました。

ロメ
ロメ

ノイズキャンセリングのモードって、違いがイマイチ感じられなくて存在価値に疑問を抱いていましたが、風切り音低減に関しては「あって良かった」と心から思えました。全然違うので、外で使う際はぜひ!

音漏れ

音量50%(当ブログの固定条件)で音楽を流し、スマホで空気録音しながら50cmから0cmへ近づけていくというテストをしました。結果はと言うと、10cm以内でようやく聞こえ始めるくらいで、音漏れは気にしなくていいレベルです。

※できるだけ聞き取りやすいよう、編集で音量を上げています。終わり際(至近距離)にようやく音楽が聴こえてくるのが分かるでしょうか。

音量最大での測定は、自分の耳への負担が大きいため行っていません。

この測定はイヤホンを装着した状態で行いました。当ブログの過去のレビューでは外した状態で測っており、今回は実使用に近い条件へ変更しています。

遅延

遅延は「基準との差」で見ています。基準はオーディオインターフェースに直結した有線ヘッドホンで、測定値は中央値265msでした。この265msには、音が鳴ってから私がボタンを押すまでの反応時間が丸ごと含まれています。

本記事から基準に有線ヘッドホンを使用しています。当初は有線スピーカーを基準にしていたのですが、測り直したところ同じ音源でヘッドホンより53msも遅いことが判明し、イヤホンとの遅延が不自然に小さく出てしまっていました。

※対応コーデックにはaptX Adaptiveも含まれていますが、電波状況によって挙動が変わる規格のため単純比較が難しく、今回はBT発信機でコーデックをaptX LL(低遅延)に固定して測定しています。

各条件10回ずつ測り、中央値を採っています。人がボタンを押す方式なので数msの違いは誤差の範囲です。数十ms単位の傾向として読んでください。

コーデック・モード実測(中央値)基準(265ms)との差
SBC・通常520ms+255ms
SBC・ゲームモード360ms+95ms
aptX・通常518ms+253ms
aptX・ゲームモード359ms+94ms
aptX LL(BT発信機固定)・通常345ms+80ms
aptX LL(BT発信機固定)・ゲームモード344ms+79ms
aptX Lossless・通常615ms+350ms
aptX Lossless・ゲームモード462ms+197ms

ゲームモードの効果は、はっきり出るコーデックとまったく出ないコーデックに分かれました。SBCで160ms、aptXで159ms、aptX Losslessで153msと、いずれも150ms以上短縮されています。ところがaptX LLだけはほとんど変わりません。

これはaptX LLが、通常モードの時点ですでにこのイヤホンの下限まで来ているからだと考えられます。aptX LLで繋げているなら、ゲームモードをONにする意味はほとんどありません。

参考までに前モデルのAir5 Pro+も同じ条件で測ってみましたが、aptX LLでの遅延はほぼ同じでした(ゲームモードで+79msと同値)。遅延の面で世代による違いはないようです。

もうひとつ大事なのは、ゲームモードをONにしてもコーデックによって遅延量が違うことです。一番速いaptX LLが+79ms、SBCとaptXが+95ms前後、aptX Losslessは+197ms止まり。検証結果によると、ゲームモードは「150msくらい引いてくれる」働きをするみたいで、元が遅いコーデックは引いてもやっぱり遅いわけですね。

SBCとaptXの差はほぼありませんでした。通常で2ms、ゲームモードで1msの違いしかなく、これは測定のばらつきの範囲です。aptXに対応しているから遅延が少ない、というわけではないようです。

aptX Losslessは遅延の面では不利という結果になりました。ゲームモードでも+197msあるので、音ゲーや対戦ゲームには向きません。音質を優先したいときに使い分けるコーデックだと考えたほうがよさそうです。

LDACはスマホでしか使えないため、スマホ側で別に基準を取って測っています(基準=同じ有線ヘッドホンで中央値437ms)。結果は中央値653msで、基準との差は+216msでした。LDACはゲームモードやマルチポイント接続と併用できないのもあって、使い所はさらに限られます。

LDAC・通常モードの遅延測定結果。10回測定で中央値653ms
LDAC・通常(中央値653ms)
基準に使った有線ヘッドホンの遅延測定結果。10回測定で中央値433ms
基準の有線ヘッドホン(中央値433ms)

バッテリーと充電

「aptX・音量50%・ANC ON・マルチポイントON・装着検知OFF・左右とも残量10%まで」を条件にバッテリーの持続時間を測定しました。

条件実測
ANC ON・aptX・マルチポイントON(2台接続)3時間40分
日常寄りの条件:ANC OFF・aptX・マルチポイントON(2台接続)7時間41分
公称に寄せた条件:ANC OFF・SBC・マルチポイントOFF・スマホ単体10時間4分

まず留意してほしいのは、メーカー公称の最大12時間はAAC・音量60%・通常モードでの値です。当ブログの測定条件はaptX・ANC ONなので、条件が大きく異なっている点はあらかじめご了承ください。

公称に近い条件で比べた場合として、上の表では2つの参考値を載せています。

ひとつは、8月28日に測ったANC OFF・aptX・マルチポイントONの回で7時間41分。公称の約64%でした。

もうひとつは、9月4日にコーデックをSBCへ切り替え、マルチポイントもOFFにして測った回で10時間4分。公称の約84%まで伸びています。

ただし、SBCの測定時だけスマホで音源を再生しているなど、条件を揃えることができていません。SBCにしたことに効果があったかもしれませんし、接続先をスマホだけにしたのがバッテリーの伸びに繋がった可能性もありますし、その両方だって考えられます。

あくまで「条件を公称に寄せていくと、実測も公称に近づいたよ」ということが伝わればいいかなと思っています。

ロメ
ロメ

記載してない分も含めて何度も測定しましたが、ANC/外音取り込みや2台接続によるバッテリー消費が激しい印象でした。ただ、実生活での使用では再生しない時間があればケースに入れている時間も挟まるでしょうから、今回の測定ほど短く感じることはないと思われます。

急速充電

10分の充電で公称4時間再生できるとされています。ANC OFF・マルチポイント ONで試したところ、3時間39分でした。公称の約9割です。条件が公開されていないので単純比較はできませんが、悪くない結果だと思います。

ANC ONでは1時間58分でした。なお、この回はノイズキャンセリングモードが「風切り音低減」に設定されており、他の回の「自動適応」とは条件が異なっていたことは一応お伝えしておきます。

ちなみに前モデルのAir5 Pro+では急速充電後に残量が急激に減る挙動が見られましたが、Air6 Proでは再現しませんでした。

ただし、アプリの表示に関して別の不可解な点が見られました。というのも、10分の急速充電を2回記録したところ、本体の回復量が+50ポイントと+20ポイントで大きくばらつきが出たのです。充電時間はどちらも同じ10分なので、時間の差では説明できません。そのときのケース側の残量を見ると、回復が少なかった回はケースの残量がほぼ底(19%→3%)に近い状態でした。ケースの残量が少ないと、急速充電で得られる回復量も小さくなる可能性がありそうです。観測は1回だけなので断定はしませんが、目安として知っておくとよいかと思います。

また、急速充電後にアプリのケース残量が1%しか減っていないような挙動も見られました。2回目の急速充電で辻褄が合うように残量が減りましたが、これではケース残量の表示をあてにできません。

このあと2時間ほど使ってL/Rが30%まで減った状態から、同じく10分の急速充電をかけたのが次の2枚です。

ケース込みの再生時間

ケースで本体を残量10%から満充電にできるのは、約3回分でした。

ANC OFFの実測7時間41分で計算すると、本体の初回満充電1回とケースの3回分で合計およそ32時間。公称の52時間には届きませんでした。

補足として、公称に近い条件まで寄せた10時間4分を基準にすると、フル充電運用でも約40時間に届きます(スマホ単体・SBC・マルチポイントOFFという条件の回が基準なので、あくまで参考値です)。

日常の使い方で言えば、1日使って夜にケースへ戻す運用なら困りません。ただし「充電なしで12時間」を期待していると足りません。ANCを切れば7時間半以上、条件次第では10時間以上もつので、長く使う日はANCをOFFにするか、休憩時にケースで充電しておくなどして対処することになりそうです。

アプリと機能

SOUNDPEATSアプリのホーム画面

アプリのログインは必須

専用アプリ「SOUNDPEATS」は起動時に会員登録・ログインを求められ、スキップできません。ここは残念なポイントですね。

ログインしないと使えなくなる機能は多岐にわたります。

  • コントロールのカスタマイズ
  • イコライザーの変更
  • LDAC・LEオーディオの切り替え
  • Dolby Audio
  • フィット感検出
  • ファームウェアアップデート
  • ANC/外音取り込みの各モード変更(ON/OFFは可能)
  • ゲームモード

イヤホン単体でできるのはANC・外音取り込みのON/OFF程度と考えたほうがよさそうです。この製品の魅力の大半がアプリ側にあるので、アカウントを作りたくない人には向きません。

ロメ
ロメ

こういうのは、登録専用のメールアドレスを作っておくしかないですね。ゲスト利用があれば良かったのですが……

もう一点、Air5 Pro系で使われていた「PeatsAudio」アプリが併存しています。どちらでも同じ機能が使えるので実害は少ないのですが、そろそろどちらか1つに統合してほしい気持ちがあります。

マルチポイント

もはや定番ですが、本製品も2台同時接続に対応しています。切り替えは自動で、先に再生していたデバイスが優先されました。着信時には自動で通話に切り替わります(Discordで確認)。

切り替えた直後の再生は0.5秒ほど音が出ませんが、実用上は気になりませんでした。

ひとつ引っかかった点を挙げると、マルチポイントをOFFにするとLDACが勝手にONになることです(LDAC対応デバイスの場合)。どうしてもLDACを使いたくない場合は、例えばAndroidスマホなら、デバイス側の設定からHDオーディオのトグルをOFFにすることで対処できます。

ロメ
ロメ

SBCでの測定時は上記の方法を使いました。アプリ上ではLDACがONになったままですが、スマホ側はSBCで音のデータを送信するようになります。

aptX LosslessとLC3は実際に使えるのか

最後に、対応コーデックのうち実際に使えるかどうかが分かりにくい2つを確認しておきます。

機能結果必要なもの
aptX Lossless◯ 使えたaptX Lossless対応スマホ/安定した通信環境/ロスレス以上の音源
LC3(LE Audio)△ 実接続は未確認LC3対応のスマホまたはBluetoothオーディオ機器

aptX Losslessは実際に接続できました。ただし対応スマホと、ロスレス以上の音源が必要です。各種音楽サブスクで対応状況を確認してから使うことをおすすめします。

LC3は本機側の「LEオーディオ」トグルをONにはできましたが、当方の環境に対応デバイスがなく、実接続は確認できていません。トグルがONになることと、実際にLC3で再生されていることは別の話なので、この記事では「使える」と断定してません。

Air5 Pro+と比べて

Air5 Pro+

ここまでAir6 Pro単体の話をしてきましたが、当ブログの手持ちであるAir5 Pro+と比べるとどう見えるかにも簡単に触れておきます。

まず価格面はAir5 Pro+は15,380円なのに対し、Air6 Proは12,380円。あくまで通常価格同士の比較ですが、3,000円安いことになります。

※ただし無印のAir5 Pro(9,980円)と比べた場合はAir6 Proの方が2,400円高くなりますのでご注意ください。

ボーカルの輪郭はAir6 Proのほうがはっきりしています。ライブ感を出すというより、音楽の表現やニュアンスにフォーカスしている印象でした。

低域の強さはAir5 Pro+(ANC ON)>Air6 Pro>Air5 Pro+(ANC OFF)の順です。Air6 ProはANCのON/OFFで音質の差が小さいのが良いところだと感じました。

ANCの効きについては、PCのファン・エアコンの駆動音では差が見られませんでした。人の声の帯域では、Air6 Proのほうがわずかに削れています。とはいえ、ANCのためにAir5 Pro+から乗り換えるほどではありません。

バッテリーの傾向

Air5 Pro+のバッテリーは、公称6時間に対してANC ON/OFFを実際の使用場面で切り替えながら実測3〜3.5時間程度でした。ただし測定条件(使用音源・接続台数)が今回とは揃っていないため、厳密な数値比較にはしていません。

それでも傾向として見ると、Air6 ProはANC OFFで7時間41分〜10時間4分(条件によって変動)なので、条件の差を差し引いても伸びている印象です。

冒頭で触れたとおり、Air6 ProはAir5 Pro+に無かった装着検知・ワイヤレス充電・Dolby Audioが加わり、バッテリーの持ちも改善されています。値段はAir5 Pro+より安いのに、機能・体感どちらも上がっているというのが、実際に使ってみた実感です。

まとめ

最後に、用途別にどんな人に向いているかをまとめます。

用途評価コメント
通勤・通学AANCがよく効き、風切り音低減もある。片道1〜2時間ならバッテリーも余裕
在宅ワーク・会議Aマルチポイントの切り替えが快適。マイクは平均的なので、通話の音質にこだわるなら別途マイクを
ゲームB最速の+79msにはaptX LL対応のBT発信機が要る。ゲームモードONでも+95ms前後で他機と大差なし
寝ホンB圧迫感は小さく長時間でも平気だが、本体が耳から出る形状なので横は向けない
運動A走ってもズレない。防水はIPX5だが本体のみでケースは対象外
良かったところ
  • 分離感がよく、ボーカルが前に出る音
  • EQやDolby Audioで好みの音に調整しやすい
  • 装着検知・ワイヤレス充電などAir5 Pro+に無かった便利機能の追加
  • 低域〜中域まで十分にカットしてくれるANC(屋外は風切り音カットが◯)
  • ゲームモードで遅延を150ms以上短縮(aptX LLだと効果なし、元から速い)
  • 音漏れがほぼ気にならない
  • 長時間でも疲れにくい装着感
気になったところ
  • バッテリーは公称値ほどもたない(それでも前作より改善)
  • マイクは平均的(通話には十分)
  • 他製品と比べて音量が全体的に大きめ(音量調整で対応可)
  • (アプリの問題)ログインが必須で、スキップできない
  • (アプリの問題)SOUNDPEATSアプリとPeatsAudioアプリの2つが併存している
  • (アプリの問題?)急速充電後のケース残量の表示がおかしい

12,380円という価格で見れば、機能・音質ともに満足度の高い製品でした。Air5 Pro+でもう一声欲しかった機能面が強化されたことで、いよいよ欠点を見つけるのが難しくなってきました。

ロメ
ロメ

正直、私はワイヤレスイヤホンに対して音質以上に機能面を重視しているので、今回のAir6 Proは非常に満足度が高かったです。あとは、アプリも同じくらい頑張ってほしいですね!

音質についてはドライバー構成がシンプルになってどう変わったのか気になっていましたが、少なくとも私の耳では満足のいくクオリティで、特にボーカルの表現が良くなっていました。

引っかかるとすれば公称バッテリーとの開きと、あとはアプリまわりですね。その点に目をつむることさえできれば、きっと価格以上の満足感を得られることでしょう。高い水準の機能・音質を1万円で探しているなら、素直におすすめできる1台です。

※リンク経由でご購入いただくと、当ブログに紹介料が入ります。

商品ページ:SOUNDPEATS Air6 Pro(Amazon)