イラスト練習・上達

2023年のイラスト活動振り返りと今年の抱負

※当ブログではWeb広告を導入しています

こんにちは、絵描きの京時ロメ(@kyotoki_OX)です。

色々と忙しくて年をまたいでしまいましたが、毎年恒例の振り返り記事になります。本当は1年に一度と言わず、半年に一度くらいのペースで記事にしたいのですけどね……

やってきた練習の内容・成果や、作品制作における課題などについて話しますので、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

広告

練習の振り返り

2023年は週に5日ペースで4種類の練習に取り組みました。

  • クロッキー
  • 人体デッサンの模写
  • エスキース(大ラフ)作り
  • 顔の練習

クロッキーだけでは限界がある

モチーフを短時間で簡潔に描く練習をクロッキーと言います。この練習ができるサイトといえば、ポーズマニアックスが有名ですね。

2020年くらいからずっと続けており、今は週に3日、30秒×10 & 90秒×5 & 180秒×1のメニューをこなしています。2023年の11月からはシンプルな立体をモチーフにしたクロッキーを取り入れたため、人体のクロッキーを行うのは週1回に減りました。

で、クロッキーをこれだけ続けてきてどんな効果があったかというと、浮かんだアイデア・構図を描きとめるのがサッとできるようになったことですね。身体の部位をシンプルな形に置き換える技術や考え方が身についたおかげか、どういう絵なのか最低限理解できるレベルの大ラフが描けるようになりました。

他によかったことと言えば、ペンを握る習慣を身につけるのにピッタリだったことでしょうか。毎日描いていないと感覚を忘れてしまいそうだったので、忙しい日でも取り組みやすいクロッキーには助けられました。

ただ、それ以外では練習の効果を感じにくかったです。半年以上作品を投稿できなかった時もクロッキーは日課として欠かさず取り組んでいましたが、久々に完成した作品は上達したというよりも別物になったみたいで関係性を見いだせませんでした。

京時
京時

やはりちょっとの練習程度ではブランクを埋められず、色々とリセットがかかってしまいます。定期的に作品制作しないとダメですね

今でこそ違う練習や制作にも力を入れるようになりましたが、クロッキーもやり方次第でまだ得られるものはあると思っています。

シンプルな立体をモチーフに練習するようになったのもその試みの一つです。人体をモチーフにする場合よりも面や角度・位置関係を意識しやすいため、立体的に形を捉える力が身につけられるのではないかと期待しています。

後に引けなくなった人体デッサンの模写

人体を上手く描けるようになりたいのと、手描きでもそこそこ描けるようになっておきたいという思いから、「モルフォ人体デッサン」という本を使ってスケッチブックに模写しています。

2020年の10月ごろから続けているので、執筆時点でもう4年目です。最後までやり切りたくて無理のないペースで進めるようにした結果、未だ一周すらできていないのは考えものですが。

この練習をしてきてどんな成果があったかというと、観察力を養えたことですかね。模写していくうちに、より正確にシルエットを捉えられるようになったり、自分が描いたものと手本とでどの部分が違うのかを見つけられるようになったりという実感は得られました。

京時
京時

一部の筋肉や骨の形をぼんやりと思い浮かべられるようにもなりましたが、これはクロッキーとの相乗効果だと思っています。

ただイラスト制作の方に生かせたのかというと、正直よく分からないという感想になります。この本で練習するのはリアルな人体ですけど、私が描くのはアニメ絵です。学んだ要素を適切に取捨選択・デフォルメして作品に落とし込むのが難しく、余計に悩まされている気がします。

そうはいっても何年も続けてきた練習。やめるべきだと考えますが、最後までやり遂げたい(後には引けない)という思いがあって中々やめられないんですよね。もう残り100ページ切っちゃってるので、たぶんこのまま完走することになると思います。

……自分にこの本はまだ早かったのでしょうか? 2周目に入ればまた違った景色が見られるのでしょうか?

「ネタが思いつかない」を解消したエスキース(大ラフ)作り

お題が思いつかない悩みを克服するために始めました。元々はさいとうなおき先生の動画で絵が上手くなる方法として紹介されていた練習です。

一時間でサムネイル相当の絵を複数枚描くことになるため、作品制作よりも効率よく「お題を決める」「構図を考える」といった経験を積みやすかったんですよね。また、描いたものを捨てずにストックしておけば、作品制作に流用できる点も大きなメリットだと思います。

最初は苦しみながら取り組んでいた練習でしたが、やればやるほど自分の描きたいものと向き合えるようになり、お題決めに対する苦手意識が少しずつ薄れていきました。

どうやら私は、今まで描いてきた作品や他人からの評価、活動方針などに縛られているのが原因で、描きたいものが描けなくなっていたようです。

「時間内にお題を決めなければならない」という追い詰められた状況が良い方向に作用し、縛り付けていたものを取っ払ってくれました。

悩みが解消したのと、他の練習に時間を使いたいという理由から今はやっていませんが、自由に描きたいものを描いていいという感覚を思い出させてくれた、この練習には感謝しかないです。

いまさら始めた顔の練習

斜めの顔が上手く描けないことを自覚したので始めました。キャラ絵の大事なところなのにどうして今まで気にしてこなかったんだろうと、自分でも疑問に思います。思い込みって怖いですね。

練習内容は、週に3日ほど正面・斜めを描くというもの。1時間のうちに横顔やアオリ・フカンも含めた全9パターンで練習するつもりでいましたが、現状では正面と斜めを描くので精一杯でした。

また、今まで通りに描いているだけだと解決の糸口が見つからなかったため、本や動画を漁って各パーツの位置や描き方を学び直した上で取り組みました。

個人的には以前よりもだいぶマシになったと思っているのですが、どうでしょうか?顔面の立体を意識した正中線を考えるようになったのと、目から耳までの距離を注意するようにしました。

ただマシになった程度であって、顔の輪郭や鼻の描き方など改善点が山ほど残ってるのは相変わらずといった感じです。

また厄介なことに、せっかく学んだことを早くも忘れ始めているので、復習も面倒くさがらずやるようにしたいですね。もっと時間を作らなければ……

作品制作・投稿

1年に12枚以上の作品投稿を目標に掲げていましたが……結果を振り返ってみます。

投稿数: 5作品

2023年に投稿した作品という括りなので、2022年から制作していたものを含めての5作品です。

かなり枚数が少ないように思われるかもしれませんが、私にとっては大きな前進だと思っています。なぜなら2022年は0枚でしたからね!

これは前述のエスキース作りを経て描くものに困らなくなった分、モチベが下がりづらくなったのが大きいと思います。イラストが完成してから、次の作品へ取り掛かるまでが早くなりました。

また、一日の予定の中にイラスト制作の時間を確保するようにしたのもプラスに働いたと思っています。練習時間はちゃんと確保してるくせに作品制作をスキマ時間でやっていたのだから、おかしな話ですよね。

制作期間: 2時間・2~4ヶ月・8ヶ月半

8ヶ月半かかったのはモチベ低迷期の2022年から描いていた作品で、2時間で完成できたのは文字通りの落書きです。それ以外の3作品は2~4ヶ月かかっていました。

私は今までイラスト練習の時間を作ることはあっても、制作のための時間を作ろうとはしませんでした。というのも、

制作を日課扱いにすると義務感が出てきてしまい、お絵かきが楽しめなくなってしまうのではないか

と考えていたからです。

しかし結局はお絵かきからどんどん離れてしまって、制作期間が延びていく一方でしたね。さすがに危機感を覚えた私は「線一本でいいから進捗を出す」という日課を作り、それでも足りないと感じて最低1時間やるところまで伸ばしました。

一度作業を始めてしまえば不思議と手が動くので、「モチベがなくても描け」という言葉は実際その通りなのだと思います。

ただ完成に2~4ヶ月かかっているのはまだまだ遅いです。作品1枚あたり1~2週間で完成させるのを目標としている以上、私の描き方で1日1時間は明らかに足りません。

課題

現状で私が特に気になっている課題を洗い出してみました。前述した制作期間の長さや1日の制作時間のほかに、顔や髪の描き方・塗り方も優先して取り組みたいところです。

1枚完成させるのに時間かかり過ぎ

前年の振り返り記事で宣言した通り、自分が作品を作る手順を記録してマニュアルみたいなのを作ってみました。

確かに工程で迷うことは少なくなりましたが、それだけでは根本的な解決に至りませんでした。

今原因として考えているのが、修正に時間をかけ過ぎているという点です。

描いている時も気になっていたのですが、作業の途中で修正したい箇所を見つけると、その度に工程を逆戻りして修正を行っていました。色を塗った後になって線画に納得できなくなり、塗りごとやり直してしまったのは特に酷かった例です。

また、修正したことで他の部分にも修正が必要になる場合もあり、一度始めてしまうと中々元の作業に戻れずにいました。戻ったら戻ったで

京時
京時

何しようとしてたんだっけ……?

という状態になりますし、もう踏んだり蹴ったりです。

作品制作よりも練習時間が長い

前述した通り、作品制作を義務にしたくないからという理由で制作時間を確保していなかったのですが、結局練習ばかりする状態になっていました。

本来は作品制作の中で見つけた課題を改善するために勉強や練習を行うものなのに、明らかにその関係性が崩れてしまっています。

こうなった原因は、練習の方が楽だと感じていたことにあるでしょう。クロッキーにしても模写にしても、ただ見たままを描き写せばよく、その他の練習もどんなに上手くいかなくても1時間で終わります。それで

「また一歩前進したぞ」

という満足感を得られるのですからちょろいもんですよ。

練習で身につけられるのは、あくまでも本番の中の一部に過ぎません。制作中にぶつかる壁こそが成長に必要だというのに、それなくしては上達も遅れて当然でしょう。

全体的に配色が重たい

他人の作品と比較した時に、自分の絵が暗い・重たい印象を感じています。意図せずしてこうなっているのが問題でして、自分が表現したかったキャラのキュートさやポジティブな感情とは噛み合っていません。

今原因として考えているのが、キャラの周囲の環境を適切にセッティングできていなかったのではないかという点です。

「このシーンは屋内で、こういうライトを使ってるからあんまり明るくないよね」

「一番強い光源はキャラの後ろにあるから逆光ぎみになるよね」

といった具合に、構図が決まった後で光のことを考えていたのが良くなかったのかもしれません。

したがって、最初の設計段階で光源も一緒に考えることが解決策になりますが、このあたりは他の人がどうやっているかも参考にしながら決めていきたいですね。

顔の輪郭やパーツの位置・形が変

鼻の位置や形、目から耳までの距離、顎から頬までのシルエット……といった具合にどこかしらで大きな歪みが生じてしまっていて、自分の作品を可愛いともきれいとも言えないのが現状です。

おかしい部分をおかしいと気づけたことを成長と考えることもできますが、普段からちゃんと観察していればもっとマシになっていたと思います。他人の絵との比較はもっと頻繁にやっていいのかもしれません。

この課題についてはすでに練習を始めているため、新しく何かやるというよりも継続することに注力したいです。

髪が硬い感じになる・立体感に欠ける

私は自分の描いた髪を見て、キレイだとかサラサラだという感想を持ったことがありません。どちらかというとワックスでガチガチに固められた髪みたいで好きになれないんですよね。

原因の一つとして、線画が太すぎるせいで硬い印象になってしまっているのかなと思っています。特に細い毛束まで同じブラシサイズで線画を描くのはミスマッチだったかもしれません。

また、影をどこにどんな形で入れればいいのか分からずあいまいな塗りになってしまっているのも問題で、これが原因で立体感が出せていないのだと思います。

髪の描き方・塗り方に関しては改善するというよりも、他の人のやり方を学んで一新した方が良さそうです。

目に透明感が足りない・濁って見える

輝いてる感じを表現しようと色々やった結果、色が悪くなってしまっているように思います。

目の描き方2023
改めて見ると描き方コロコロ変えすぎだよね

作品によって若干違いますが、目を塗る際には

  • ベース色を塗ったら
  • 濃い色で瞳孔や虹彩を描き
  • その上からまぶたの影を入れて
  • 白系(や補色)のハイライトを散りばめる

といったことを基本的に行っています。

昔誰かのメイキング解説から取り入れた手順なので、この塗り方自体はそこまでおかしいわけではないはずです。現時点では配色や使用するブラシ、合成モードの使い分け方、ハイライトの配置を疑っています。

また、聞きかじっただけのテクニックをよく分からないまま使った作品は、たいてい悪い結果に終わってることにも気づきました。目を見れば不思議と何をしたのか思い出せるんですよね。

過去の自分のように、余計なことをしてしまうと原因の特定が難しくなるので、しばらくの間は目の塗り方もシンプルにしようと考えています。下手したらそれだけで解決できるかもしれませんし。

2024年の抱負・やること

2024年も変わらず「年内に12枚以上投稿する」を目標にします。本当は3倍くらいに設定したかったところですが、5枚しか描けていない昨年の結果を鑑みれば、十分高い目標と言えるでしょう。

もちろん、ただ枚数だけクリアして満足するつもりはありません。今年からはpixivリクエストやSkebを通してリクエストも受けてみようかなと考えています。早く描けるようになりたい理由の半分くらいはこのためです。

制作スピードを上げる、作品のクオリティも上げる。両方やらなくちゃならない充実した年になりますね。

1日の作品制作時間を+1時間する

これは至ってシンプルで、今遊んでいるゲームの時間から1時間をお絵かきに充てるだけです。

「それって難しいのでは?」

と思うかもしれませんが、幸いにも私が遊んでいるゲームは協力・対戦プレイ要素がないソロゲームなので、いくらでもサボれます。

京時
京時

本来は最低限の日課だけなら10分もかからないゲームのはずが、時間のかかる周回要素もこなしているせいで長引いてしまっています。それをまるごと無くせば、確実に1時間以上は空くはず……と言う寸法です

1日2時間になれば週5日でも10時間、毎日やるなら14時間となり、完成させるには十分な時間と言えるでしょう。

制作途中の修正を減らす

後々の修正を減らすためにも序盤の作業ほど慎重に進めるよう心がけてみます。

特に顔パーツは左右反転などを活用して大きな破綻がないか念入りにチェックするつもりです。

ただ大きな修正はそれで防げるとしても、細かい修正箇所は間違いなく出てくると思います。これに対しては着手している作業を中断して対応するのではなく、最後にまとめて修正を行うようにすれば改善できそうです。

クオリティが安定するまで顔の練習・学習を続ける

どんな向きの顔であっても描き方に迷いがなくなるまでは、今の練習を続けていくつもりです。特に斜め顔や角度の付いた顔に関しては重点的に克服しようと思っています。

また、顔パーツの置き方に関しては遅かれ早かれ自分好みのバランスを探すことになるでしょうが、まずは基本的な比率を叩き込むところから取り組んでいきたいですね。

こういった比率について勉強したことはあっても、正直「顔の何分の一に〇〇がある」みたいな知識を本番で使うのかどうか懐疑的でした。毎回その通りに描くべきだという主張には今でも納得しかねますが、それで変な顔を描かずに済むなら大人しく従った方が良いでしょう。

キャラの描き分けにおいても重要な基準になるはずなので、今度こそは真面目に覚えようと思います。

作品を研究して配色を見直す

ペイントソフトなどのスポイト機能を使って、自分の作品と他人の作品とで配色の違いを比べるところから始めてみます。最終的にどのあたりの色に仕上がればいいのか把握しているだけでも、ある程度は改善できるでしょう。

あとはライティングのノウハウを身につけたいですね。光が当たっている部分や影になっている部分を自信を持って入れられるようにならないと、全体が明るい(暗い)だけのメリハリのない絵を生み出し続けてしまいます。

ただ同時にやると頭がパンクしそうなので、今は目標の絵柄が描けるようになることを優先し、それが一段落したらライティングの学習に本腰を入れるつもりです。

髪と目の描き方・塗り方をアップデートする

髪にしても目にしても、まずは工程をシンプルにしたいですね。必要最低限の工程に絞り込み、その中で改善できる部分を洗い出します。

今思いついている範囲で試してみたいのは、線画を描かないことです。描くかどうかは人によるので正解はないのですが、少なくとも線画を描くことが悪い結果を招いているなら、その部分だけもう開き直って描かないのもアリではないでしょうか。

線画以外だと、使用するブラシや合成モード、配色、光の置き場所を見直したいです。感覚任せにやっていた部分がそのまま改善点だと思うので、書籍や解説動画、作品から学んで改められたらと思います。

今年もよろしくお願いします

以前はあくまでも趣味としてのお絵かきだと言って、マイペースに楽しむことを重視していました。ゆっくりでも前進さえしていれば、いつかは目指したレベルへたどり着けるだろう…というのが私の考えでした。

しかし、思い通りに描けない状態がこのまま続けば、それこそお絵かきを楽しめなくなってしまうでしょうし、数年後の自分が今と同じように健康でいられるとも限りません。

今が一番若い時であることを考えると、将来ではなくこの瞬間に苦しい思いをしてでも上手くなりたいと思うようになりました。

この気持ちを変わらずに持ち続けられるのか、練習の効果が出るのか、未来は不確実なことばかりです。それでも、来年の今頃には胸を張ってイラストレーターだと言えるよう、全力を尽くしてみせます。

もちろんブログも引き続き運営していきますので、今年も変わらず役立てていただけたら幸いです。

京時
京時

目標に向けて、お互いに頑張りましょうね!

タイトルとURLをコピーしました