こんにちは、絵描きの京時ロメ(@kyotoki_OX)です。
自然で綺麗な髪の毛を目指しながらイラストを描いてきましたが、中々納得のいく髪にはならず。
描き続けることも大事だけど、一度立ち止まって考えることで新しい発見があるかもと思い、過去に描いた髪の毛を見直すことにしました。
塗りの方も記事にしたかったところですが、そこまでやると影やら配色やらで内容が散らかってしまいそうだったので線画だけに絞っています。
どうやって髪の線画を作っているのか、描いている最中にどんなことを考えていたかをサクッとまとめてみたので、参考になれば幸いです。
イラスト別 髪の描き方振り返り
長い髪のキャラを描いてる4つのイラストを選んでそれぞれまとめました。
髪を上手く描くためのヒントを探すなり、反面教師にするなり自由にご活用下さい。
1枚目: 2020年9月投稿
【髪を描く手順】
1.どんな髪の流れにしたいか雑に決める
ファンアートなので、オリジナルの画像を参考にしながらざっと髪形を作っています。
後ろ髪は「こうすると動きが感じられて良さそう」な流れを描きました。
2.髪の毛の束を決めた流れに沿って置いていく
外側→内側へという曲線にすることや、髪の毛のボリュームを多めにすることを考えてこのような感じに。
また、髪の毛の広がっている感じをより出したくて、細めの毛束を身体より手前にいくつか描きました。
3.清書
資料と見比べながら修正をしてできた線画がこの画像です。
下書きで描いた毛束を細かい毛束に分けたり、毛先をねじらせたりして髪の毛っぽさを出そうとしています。
【考えたこと・試したこと】
- 長い髪の毛がフワッとする感じに描こうとした
- 髪を外側に広げた後、毛先を内側へ向ける
- 立体感を出したくて髪の毛をねじらせてみた
- 考えなしに毛先をねじらせてしまい、髪の毛の流れに不自然な部分が出来てしまった(右側の下部分の髪が後ろ側に跳ねてるように見える)
- 立体感を出したくて後ろ髪の一部を腕の前に流してみた
- 毛束の描き込みが足りず、平面的になってしまった
2枚目: 2020年11月投稿
【髪を描く手順】
1. 資料を見ながら大まかな髪型を決める
2.大きい毛束を作り、イメージを固めていく
なお、後ろ髪をどう描くか決められていません。
「こんなクルンクルンした髪の毛が重なってる部分描くとか無理過ぎる」というのが正直な思いでした。
とりあえずウネウネした線をたくさん描いてます。
3.清書
本家の画像や似たような髪型のキャラを参考にしながら描き進めました。
後ろ髪は考えなしにとにかく毛束をたくさん重ねるようにして描く始末で、一部に関しては結局描くのを諦めています。
【考えたこと・試したこと】
- ウェーブのかかった髪をどうやって描けばいいか悩んだ作品
- 毛先になるほど曲げるイメージで
- クルクルしてる細かい毛束も意識して描いた
- 線画の雑でも塗りでごまかせるのでは?という考えも試した
- イラスト制作の時短がしたかった
- 結果的に気にならなかった
- 後ろ髪は分からないまま描いた影響がでてしまった
- 下にいくにつれて毛量が増える不具合
- 途中で心が折れてしまい、描き込みの差が生じてしまった
- 毛束の形を決めていないまま清書に移ったのが原因?
3枚目: 2021年1月投稿
【髪を描く手順】
1.イラストの構成を決める
最低限の要素だけ描いてどんなイラストにするかを考えました。
2.資料を見ながらカラーラフを作成
資料を見ながらざっと描いていきます。
後ろ髪は太めのペンツールを使って大小様々な毛束を描きました。
また、毛束と毛束が交差するようにしたり、違う向きの毛束を少しだけ加えたりしてみました。
なぜそうしたのか?なんとなく髪の毛っぽくなるかなと全部きれいに毛先が揃っているのは髪質を考えると不自然かなって思ったからですね。
3.カラーラフをもとに清書
カラーラフで描いた髪の毛のシルエットを手がかりに後ろ髪の線画を作成しました。
毛束の前後関係に関しては、正直適当に分けています。
【考えたこと・試したこと】
- 髪をとにかく細かく、たくさん描いてみたかった
- 後ろ髪は太めのブラシツールで形を作ってみた
- シルエットから髪を描くのは1つの手段としてアリ レイヤーを分ければ手前と奥とで描き分けも可能
- 髪の毛にはあまり影響ないが、最初にキャンバスサイズを小さくしすぎた 細かい部分が潰れて描けなかった
4枚目: 2021年4月投稿
【髪を描く手順】
1.オリジナルの画像を元に顔周りの髪型をザッと描く
後ろ髪は方向が分かるように線を描いているだけです。
2.カラーラフで詳細な髪型を作る
髪の長い部分はどうするか迷っていたので、別レイヤーで作成しました。
3.線画作成途中で後ろ髪の流れを大幅変更
カラーラフから変更したので、髪部分だけ新たにラフを描いています。
4.ラフで描いた毛束を細かく分ける
ここでは毛束を分けたり、手前や奥に毛束を追加したりしています。
5.清書
基本的に4で描いたものに沿って線画を作った感じですが、平面的にならないよう、毛束の中に線を描き加えました。
【考えたこと・試したこと】
- キャラのポーズに動きを出さなかった分、髪の毛は大きく動かして躍動感をつけようとした
- 長めの髪は色んな方向の毛束を織り交ぜたら単調にならないのではと考えた くせ毛っぽい髪質を表現したいからという理由も
- 向きの違う毛束を描くのは良かったと思うが、意図せずして髪質の違う毛束をいくつか描いてしまった
- 髪や構図を変更したことで絵全体で見た時の動きが感じられるようにできた
- 絵柄的に毛束はもう少し細かくした方がよかったか
髪の描き方で改善が必要そうなのは
これまでのイラストの振り返りを踏まえて、現状の改善点を考えてみました。
- 毛束の形にまだ不自然さがある?
- 大きい毛束をそのまま線画にして平面的な髪になってしまっている
- 毛束の太さの変化がほぼワンパターン(毛先に行くにつれてただ細くなる)で、立体感に欠ける
- 線画の強弱が使い分けられていない
- 髪質の描き分けにまだ慣れていない
これらの課題を解決するために、以下のことをやってみようと思います。
3つ挙げていますが、結局の所は上手い人と比較して学ぶというだけのことです。
- 目指してる絵柄に近い絵を探し、髪の描き方を自分の作品と比較 毛束のパターンを学ぶ
- イラストメイキングを調べ、線画に使用するブラシツールや強弱の付け方を見てみる
- 髪質(サラサラ・くせ毛など)ごとにキャライラストをピンタレストなどで探しておき、参考資料として閲覧できるようにする
髪の描き方については今後も不定期に記事を作っていくつもりです。
髪はキャライラストの完成度に大きく影響する要素ですので、納得のいく髪が描けるようになるまでお互い頑張りましょうね。