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CPUとGPUの違い・用途を解説!【PC初心者必見】

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PCを買うときには、自分の用途や予算に合わせて最適なスペックを選ぶ必要があります。

しかし聞き慣れない単語ばかり出てくるため、多くの人たちにとってPC選びは決して簡単なことではないでしょう。

PCのスペックが少しでも分かるようになればと思い、本記事では「CPU」「GPU」という2つのパーツに着目して、それぞれの役割や違いを解説していきます。

CPUとGPUはどちらもPCの処理能力に大きく影響するパーツであり、PC選びをする上で無視するわけにはいきません。

用途によってどちらの性能を重視すべきか変わってくることがあるため、これからPCの購入を考えている方は要チェックです。

>>すぐに「CPUとGPUの違い」を読む

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CPU: 計算・制御担当

CPU: 計算・制御担当
画像の「RYZEN」と書かれている部品がCPU。普段はこの上にクーラーが乗っている

CPUは中央演算処理装置(Central Processing Unit)の略で、人間で言うところの頭脳にあたる重要なパーツです。主にプログラムと呼ばれる命令群を実行したり、データを処理したりといった、OS含む様々なソフト(アプリ)を動かすための処理をしています。

性能の高いCPUは、「コア」という実際に処理を行う部品の数が多いため、処理にかかる時間が短く、並行して処理できる数も多いです。負荷の高い作業ができるようになったり、複数のソフトを起動していても軽快に動いてくれたりと、PCの使い勝手が良くなります。

ただし、その分だけ価格も消費電力も上がってしまうのがネックです。

GPU: 映像制作担当

GPU: 映像制作担当
デスクトップPC向けのグラフィックボードはこんなパーツ

GPUとは、画像処理装置(Graphics Processing Unit)の略で、主に画面を表示するのに必要となるパーツです。並列的な計算処理に優れた構造をしており、CPUよりも遥かに多くのコアを持っています。

3Dゲームの描画や動画の圧縮・展開といった目的に使われるほか、AIや科学技術計算といった分野でも重宝されたりと、活躍の場は多いです。過去には仮想通貨のマイニングが話題になりましたが、その際にも多コアで計算できるGPUが注目されて需要が跳ね上がりました。

京時
京時

高性能なGPUであるほど使い道が多く、何でも屋みたいになってます

ゲーミングPCなどに搭載されているグラフィックボードというのは、GPUや冷却ファン、グラフィック用のメモリ(VRAM、ビデオメモリ)などで構成されたパーツのことであり、GPUとは全体と部分の関係にあります。

なお、低価格帯のPCや高い描画性能が不要なPCに搭載されているのは、グラフィックボードではなく内蔵GPU(内蔵グラフィックス)と呼ばれるものです。これはCPUの一部に搭載されたGPUであり、グラフィックボードと比べて低コスト・省スペース・省電力な反面、描画性能が大きく落ちます。

CPUとGPUの違い

CPUとGPUの違い
少数精鋭のCPUと人海戦術のGPU

ここまでCPUとGPUがそれぞれどんなパーツか説明してきました。それぞれの違いが分かりやすいように特徴・役割をまとめると、次の通りです。

CPUはPCの頭脳。PCに入っているプログラムという命令に従って計算や制御を行う。GPUに対して「これを表示して」と指示するのもCPUの役目。難しい問題を解いたり、色々な種類の作業をしたりするのが得意。少数精鋭で仕事をこなす。

GPUはPCの目。画像や動画を作ったり表示したりするのに必要な計算を行う。簡単な問題をたくさん解いたり、同じ種類の作業をしたりするのが得意。数の力で仕事をこなす。

このようにCPUとGPUとでは担当する仕事も得意分野も違うため「どちらか片方だけあればいい」というものではありません。

例えば3Dゲームで遊んでいる時には、CPUはプレイヤーの操作や物理演算などを処理し、GPUはキャラクターや背景などの画像処理を担当するといった具合に、それぞれが異なる仕事をしています。

用途に合ったCPU・GPUの選び方

用途に合ったCPU・GPUの選び方

理想を言えばCPUもGPUも最高のスペックで揃えたいところですが、予算が限られている場合がほとんどですよね。

用途によってそれぞれに求められるスペックが違ってくるため、それさえ把握していれば余計なお金を払うことなく最適なPCが買えるようになります。

  • ネットサーフィンやメール、文書作成などの基本的な作業だけの場合(4万円~): どちらも高性能でなくてOK。より快適にしたい場合はCPUの性能を優先、GPUは内蔵で十分。
  • 画像編集・イラスト制作をする場合(7万円~): CPUはミドルクラス(Core i5など)以上推奨。GPUの優先度は低いが一部の機能で使用することがあるため、余裕があればグラフィックボードにしたい。
  • 音楽制作をする場合(7万円~): ミドルクラス以上のCPU推奨。音楽制作だけならGPUは内蔵で十分。
  • 動画制作をする場合(7万円~): フルHDの動画ならミドルクラス以上のCPU推奨。内蔵GPUでも簡単な編集は可能。高画質な動画を編集したりエフェクトを多用したりするならグラフィックボードが必須。
  • 3Dゲーム・VRで遊ぶ場合(15万円~): CPUはミドルクラス以上、GPUはグラフィックボード必須。GPUの性能は遊びたいゲームの要求スペック次第。
  • AI(機械学習・生成など)やゲーム配信をする場合(20万円~): CPUはミドルクラス以上、GPUは高性能なグラフィックボードを推奨。
  • 3DCG制作をする場合(20万円~): 高性能なCPU(Core i7など)&グラフィックボード推奨。
  • 科学技術計算など: どちらもできるだけ高性能なパーツを推奨。ワークステーションと呼ばれるPCが候補になる。

上記の予算については為替などの影響で変動するため、あくまでも目安程度に考えてください。

また、CPUとGPU両方の性能を求められるゲームなどにおいては、パーツ同士のバランスにも注意しなければなりません。CPUとGPUが釣り合っていないと「ボトルネック」という現象が起こり、一方の性能が低すぎることで他方の性能を引き出せなくなります。

京時
京時

流れ作業をイメージしてほしいんですけど、後ろの工程(GPU)のスピードがいくら早くても前の工程(CPU)が遅いと、前の工程のペースに合わせることになってしまいますよね。

かといって前の工程が早すぎると、後の工程がさばききれなくなるのでペースを落とさざるを得ません。

……とはいえ、販売されているPCは専門のスタッフがパーツ選びをしているので、ボトルネックを気にしなければならないのはPCを自作するときくらいでしょうね。

たまにグラフィックボードが内蔵GPU並みの性能、または搭載されていないのに「ゲーミングPC」を名乗っている製品があるので、そこだけは注意深く見るようにしましょう。

まとめ

以上、CPUとGPUの違いについて解説しました。

  • CPUはPCの頭脳で、プログラムやデータの処理をする。GPUはPCの目で、画像や動画の生成や表示をする
  • CPUとGPUの違いは「処理の種類」と「量」。CPUは複雑・多様な処理を少数精鋭で行い、GPUは大量の単純な処理を同時に行うのが得意

このようにそれぞれ担当する仕事が違うため、用途によって重要度の高さが変わってきます。

CPUは多くの用途でそれなりのスペックが求められますが、GPUは画像・映像関連または大量の計算が必要な作業をするかどうかで決まってくる印象です。

買って後悔しないためにも、事前にどんなことがやりたいのかを明確にしてからPC選びをしましょう。